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「本当に素晴らしい空間だった」韓国代表右腕が感心した日本での日々。目の当たりにした大谷翔平は「謙虚なスター」【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.03.21

韓国戦で鮮烈な一打を放った大谷。そのパフォーマンスを目の当たりにした若手投手は感嘆の声を漏らした。(C)Getty Images

 国際舞台での経験は22歳の若手にとって貴重なものとなったようだ。

 現地時間3月18日、韓国ネットニュースメディア『OSEN』の取材に応じた韓国代表投手のウォン・テインは、先に行なわれたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドで訪れた日本での日々を振り返った。

 韓国球界にとっては苦々しい大会だった。初戦のオーストラリア代表戦(7対8)を落として迎えた日本代表との"日韓戦"は4対13と惨敗。そこから2連勝を飾ったが、3大会連続での1次ラウンド敗退という憂き目に遭ったのだ。

 国内では、選手や指揮官の責任を問う"逆風"が吹いた。そのなかで4.1回を投げ、防御率6.23、WHIP1.85と打ち込まれたウォン・テインは、「失敗の中に感じたことがある。それを僕は慰めにする」と吐露。己で目の当たりにした侍ジャパン投手陣の凄みを語った。

「僕ら韓国のピッチャーは上半身を使って、なんとか強く投げようとしていた。だけど、日本のピッチャーはそこまで力んでいないのに150キロを超えるボールを投げていたんだ。あれは韓国では見られないバランスのとり方だった。勉強になった」
 
 実際、日本投手陣の球の強さは今大会でも随一だ。平均球速は152.7で全20か国中2位タイ。一方で韓国は147.5キロで14位と、ウォン・テインが指摘する球威の違いを数字にも表れていた。

 如実に表れた世界との差を体感した22歳の右腕は、「本当に楽しむことができていなかった。僕らは勝つことだけが先走りすぎたんだ」と今大会での敗因を指摘。東京ドームで感じた日本の野球に対する関心の高さに脱帽した。

「本当に素晴らしい空間だった。東京ドームには5万人ほどのファンが入っていたと思うんだけど、選手紹介する時から雰囲気が最高だった。野球が日本で最高の人気を誇っているのが分かった。そして、大谷はそのなかでも『最高』と認められる選手だと感じた。何より本当に謙虚なスタープレイヤーだった」

 屈辱的な敗戦を喫した韓国は、今回のWBCでは評価を高められなかった。素晴らしい実力を持った選手はいるだけに、「ほとんどの投手があれだけの大舞台で投げるのは初めてだった。日本と親善試合をするとかして場慣れしないといけない」と反省点を口にするウォン・テインを筆頭した若手投手たちが、今回の悔しさを3年後でどう実力を示すかは興味深いところである。

構成●THE DIGEST編集部

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