日本代表が頂点に立った第５回ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）。世界が熱視線を注いだ至高の舞台で、ひと際の存在感を放ったのは、大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）だった。

　文字通り一挙手一投足がクローズアップされた。投打二刀流で活躍したグラウンド上でのパフォーマンスはもちろん、時に茶目っ気があり、時に凄みを感じさせもしたグラウンド外の振る舞いも話題となった。

　そうしたなかで、ある言動が韓国メディアで話題となっている。

　日刊紙『アジア経済』は、アメリカ代表との決勝後に大谷が口にした「日本だけじゃなくて韓国や台湾も中国も、もっともっと野球を大好きになってもらえるように、その一歩として優勝できたことがよかった」というコメントに着目し、「アジアの宝だ」と賛辞を送った。
  　同紙は優勝後の興奮状態にもかかわらず、アジア全体を気遣った言動に「日本ではすでに“野球ヒーロー”となっているが、海を渡って韓国にまで“大谷シンドローム”を巻き起こしている」と強調。そのうえで彼の存在がいかに稀有なものであるかを投げかけている。

「野球ファンだけではなく、ありとあらゆるSNSやオンラインのコミュニティでも、大谷のファンを自任する人々は後を絶たない。彼らは単に野球選手としての大谷にハマっているわけではなく、彼の品行と人格、野球への情熱や外見も話題とし、愛しているのだ。大谷翔平が、アジア国家間のいざこざを超越した“大統合”を成し遂げようとしているという評価まで出ているほどだ」

　いまや日本だけでなく世界的に支持されるようになった大谷。彼の異能ぶりに対する反響は、しばらく止みそうにない。

構成●THE DIGEST編集部

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