日本の14年ぶり３度目の世界一に貢献した大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）。投打で違いを生み出す異能ぶりに、ふたたび脚光が集まっている。

　去る３月21日（現地）に幕を閉じた第５回ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）。数多のスターが参戦したこの大会にあって異彩を放ったのが、MVPにも選出された日本の大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）だった。

　レギュラーシーズンと同様に投打二刀流でプレーした28歳は文字通り攻守で活躍。とりわけ決勝では「３番・DH」でスタメン出場してヒットを放っただけでなく、日本が１点をリードした９回には約７年ぶりのリリーフ登板。２死からエンジェルスの同僚で、メジャーリーグきってのスターであるマイク・トラウトと対峙して空振り三振を奪取。見事に試合を締め、球史に残る名シーンを生み出した。
  　決勝後には、珍しく「最高の結果が得られた」と興奮気味に話した大谷。そんな本気を見せた天才には、世界中から称賛の声が集まった。そのなかで、とりわけ興味深い意見を投げかけたのは、元NFLスターのシャノン・シャープ氏だ。

　現地３月22日に自身が解説を務めている米スポーツ専門局『FOX Sports』のポッドキャスト番組「Undisputed」に出演したシャープ氏は「まさに“ショウタイム”だ。彼とチームメイトのトラウトの対決は誰もが待ち望んだ対決だった。世界最高のふたりが対決したんだ」と決勝を回想。そのうえで「私はオオタニこそ史上最高の選手だと言うよ」と断言。90年代にNFLで活躍し、アメリカンスポーツを熟知する往年の名手だからこその意見を論じた。

「よく比較されるベーブ・ルースはちゃんとしたシステムの下でプレーしていない。だから、本当に最高の選手とは対戦していないんだ。そう、本当に優れていた黒人選手たちと彼は対戦していないんだよ。一方でオオタニは黒人選手はもちろん、ラテン系とも、アジア系とも、あらゆる優れた選手とやって勝ってきているんだ」