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MLB

「ヨシダに返してあげてくれ!」吉田正尚の“初本塁打記念球騒動”に米メディアは訴え。保有者の返還拒否で波紋広がる

THE DIGEST編集部

2023.04.06

レッドソックスで待望の第1号を放った吉田。しかし、メモリアルなボールは手元に届きそうにない……。(C)Getty Images

レッドソックスで待望の第1号を放った吉田。しかし、メモリアルなボールは手元に届きそうにない……。(C)Getty Images

 球界を賑わせた“大物ルーキー”の話題は尽きない。今季からボストン・レッドソックスに移籍した吉田正尚だ。

 昨年12月に日本人野手では史上最高額となる9000万ドル(約126億円)で5年契約を締結した吉田。すでに開幕しているメジャーリーグにおいても、常に話題の的だ。そんななかで去る4月3日には、メモリアルな一発が予期せぬ波紋を呼んだ。

 本拠地フェンウェイ・パークで行なわれたピッツバーグ・パイレーツ戦に「4番・レフト」で先発出場を果たした吉田。熱心なレッドソックス・ファンからの声援が送られるなかで迎えた第1打席に、29歳のスラッガーはレフトスタンドに特大の一発を放ったのである。これは彼にとってメジャー移籍後第1号となった。

 フェンウェイ・パークのレフトにそびえ立つ11.3メートルの巨大なフェンス「グリーンモンスター」を越える一発だけに、目の肥えたレッドソックス・ファンも沸いた。だが、問題が起きたのは試合後だった。なんと記念のホームランボールが本人のもとに返還されなかったのである。

 レッドソックスのクラブハウス・マネジャーを務めるトム・マクラフリン氏によれば、最終的に吉田のメモリアルな一球を手にしたのは幼い少女で、球団は「サイン入りのボール、バット、バッティング手袋、本人との面会など色々とオファーをした」ものの、所有者となった家族がこれを拒否。譲渡を諦めざるを得なかったようである。

 日本であれば、記念球は選手の気持ちを慮って譲渡するのが、いわば暗黙の了解。しかし、アメリカは違う。ことホームランボールにいたっては熱心なコレクターも存在するほどで、場合によっては金銭でやり取りを行なうケースがままあるのだ。

「メモリアルなボールは選手に返さないといけない」というルールもない。ゆえに今回の一件も仕方がないとも言える。がしかし、やはり吉田にとってメジャー初ホームランだ。多くのファンやメディアから所有者家族の判断に異論を投げかけられ続けている。
 
 米野球専門サイト『Fan sided』は「あくまでホームランボールを手にしたファンが何かを言うまでは詳細は分からない」と前置きしたうえで、「あらゆる可能性があり、もしかするとレッドソックスが『数回行なった』という“オファー”が物足りなかったのかもしれない。いずれにしろ、ヨシダには早くホームランボールを手にしてもらいたい」と指摘した。

 また、米老舗誌『Sports Illustrated』が運営するファンサイト「Fan Nation」も、今回の騒動を「ヨシダは入団会見の場でファンのために全力を尽くすと語っていた。それを考えれば、今回の行動は残念な話だ」と訴えている。

「ファンがホームランボールを返すというのは稀なことではある。ただ、ヨシダの記念のホームランボールを返す方法はある。常識的に考えれば、球団が合理的な交換条件を出せば、このストーリーに関係するすべての者が幸せになれるはずなのだ。レッドソックスからあらゆる交渉が行なわれている今の状況を考えれば、驚きを隠せずにはいられない。ただ、ヨシダにボールを返してあげてくれないか」

 いかなる事情によって家族がボール保持にこだわるのかは定かではない。いずれにしろ、吉田を含めたすべての関係者が幸せになる道を模索してもらいたい。

構成●THE DIGEST編集部

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