侍ジャパン

ヌートバーがWBC前に感じた「重圧」とは? 米国生まれの日系メジャーリーガーが当時の想いを吐露「正直かなり緊張しました」

THE DIGEST編集部

2023.04.20

WBCでは「1番・中堅」で出場したヌートバー。日本の金メダルに大きく貢献した。(C)Getty Imges

 先月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表として世界一に貢献したラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)が、米ポッドキャスト番組『Chris Rose Sports』に出演。大会前に誓った"覚悟"と、人知れず抱えていたプレッシャーについて語った。

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 日系選手として初めて侍ジャパンメンバー入りした25歳は、メジャーリーグでの経験値はあるものの実質2年。NPBに所属する他の日本選手と比較し、選出時には懐疑的な意見が多く飛び交ったほどだ。

 そんな心配をよそにヌートバーは、切り込み隊長を担うと走攻守で、さらには熱いパフォーマンスで侍ジャパンを盛り立てた。司会者のクリス・ローズ氏から、「(WBCは)どれだけ緊張した?」と尋ねられた彼は、「正直かなり緊張しました」と当時を振り返った。

 そして「母が家族に恥をかかせたくなく、僕に覚悟を決めさせてくれた。私自身もそんなことは一番したくなかったし、大舞台で存分にパフォーマンスを発揮したかった」と明かしたうえで、日の丸を背負う"苦労"を口にした。
 
「言葉が全く分からず、様々なプレッシャーがあった。フィールドでのパフォーマンスだけでない。お辞儀をするとき全てのことを理解し、敬意を払うようにした。一番緊張したのはそこでした」

 ヌートバーは、母方の祖父・達治さんの名にちなみミドルネームが「テイラー・タツジ」。そこから"たっちゃん"の愛称でファンに親しまれた彼は、「祖父や祖母、母の名前に泥を塗りたくなかった。アメリカ生まれの人間が初めて行く国で、それが最も不安だった」と吐露し、こう続けた。

「礼儀正しくしてファンに気に入ってもらえるかどうかに重圧を感じていた。チームからもコーチからも好かれるように。アメリカ人のイメージが悪くならないようにね」

 金メダル獲得の立役者となったメジャーリーガーだが、その舞台に立つまでは気苦労があったようだ。積極的にチームに馴染もうとしたヌートバーの人知れぬ努力も、日本の快進撃の一翼を担っていたことは間違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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