日本代表の世界制覇で終焉した第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。決勝でアメリカ代表と大接戦を演じたサムライたちの奮闘には列島も興奮に包まれた。
大会前から下馬評は高かった今大会の日本。「史上最強」とも称されたチームにあって、欠かせない存在となっていたのが、史上初めて日系人プレーヤーとして代表招集を受けたラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)だった。
全試合で「1番・センター」として先発出場を果たした「切り込み隊長」は、グラウンド内では攻守で活躍。一歩グラウンドを離れてからも明るいキャラクターと、野球に対する真摯な態度が人気を博し、巷で“たっちゃんフィーバー”を巻き起こした。
野球ファン以外からも愛された25歳だが、開幕前の当初は“異文化”に苦労も絶えなかった。3月25日に放送されたTBS「情報7days ニュースキャスター」にリモート出演した母・久美子さんによれば、来日直後の新幹線に乗る直前に、SOSを求める電話をかけてきたという。
久美子さんによれば、トイレに駆け込んだヌートバーは処理をしようとしたものの、ボタンがたくさんあるため、どれを押していいのか分からずに困惑。即座に久美子さんにFacetimeで連絡し、「あと数分で新幹線に乗らないといけないんだけど、マミーどのボタンを押したらいいの?」と助けを求めてきたという。
この“来日あるある”とも言えるエピソードは、ヌートバーの祖国でも反響を呼んだ。米スポーツ専門メディア『Essentially Sports』は「ヌートバーは、咄嗟に母親を頼った」とクローズアップ。今大会の彼の活躍について「エネルギーとすべてに全力でプレーするという考え方が、チームに影響を与えた」と称えたうえで次のように記した。
「彼は日本で歓迎され、温かな雰囲気やファンとの交流を楽しんでいた。だが、来日初日には絶望的かつおかしな状況に陥ってしまっていた。トイレのラベルやボタンがあまりに多いうえに、すべてが日本語であったため、トイレの流し方がわからなかったのだ」
さまざまな経験を経て、日本に馴染んでいったヌートバー。3年後に開催されるWBCにも侍ジャパンの一員として参戦する意欲を示す25歳だけに、今後も一挙手一投足から目が離せない。
構成●THE DIGEST編集部
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大会前から下馬評は高かった今大会の日本。「史上最強」とも称されたチームにあって、欠かせない存在となっていたのが、史上初めて日系人プレーヤーとして代表招集を受けたラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)だった。
全試合で「1番・センター」として先発出場を果たした「切り込み隊長」は、グラウンド内では攻守で活躍。一歩グラウンドを離れてからも明るいキャラクターと、野球に対する真摯な態度が人気を博し、巷で“たっちゃんフィーバー”を巻き起こした。
野球ファン以外からも愛された25歳だが、開幕前の当初は“異文化”に苦労も絶えなかった。3月25日に放送されたTBS「情報7days ニュースキャスター」にリモート出演した母・久美子さんによれば、来日直後の新幹線に乗る直前に、SOSを求める電話をかけてきたという。
久美子さんによれば、トイレに駆け込んだヌートバーは処理をしようとしたものの、ボタンがたくさんあるため、どれを押していいのか分からずに困惑。即座に久美子さんにFacetimeで連絡し、「あと数分で新幹線に乗らないといけないんだけど、マミーどのボタンを押したらいいの?」と助けを求めてきたという。
この“来日あるある”とも言えるエピソードは、ヌートバーの祖国でも反響を呼んだ。米スポーツ専門メディア『Essentially Sports』は「ヌートバーは、咄嗟に母親を頼った」とクローズアップ。今大会の彼の活躍について「エネルギーとすべてに全力でプレーするという考え方が、チームに影響を与えた」と称えたうえで次のように記した。
「彼は日本で歓迎され、温かな雰囲気やファンとの交流を楽しんでいた。だが、来日初日には絶望的かつおかしな状況に陥ってしまっていた。トイレのラベルやボタンがあまりに多いうえに、すべてが日本語であったため、トイレの流し方がわからなかったのだ」
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構成●THE DIGEST編集部
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