専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
MLB

“ジャッジの1フィート”――ヤ軍投手が「ホームランだと思った」大谷翔平の大飛球はいかにして捕られたのか?

THE DIGEST編集部

2023.04.20

渾身のジャンプで大谷のホームラン性の打球をもぎ取ったジャッジ。その好捕を本人はどう振り返ったのか?(C)Getty Images

渾身のジャンプで大谷のホームラン性の打球をもぎ取ったジャッジ。その好捕を本人はどう振り返ったのか?(C)Getty Images

 まさに紙一重のプレーがチームに流れをもたらした。現地4月19日に行なわれたロサンゼルス・エンジェルス戦で、ニューヨーク・ヤンキースの主砲アーロン・ジャッジが見せた攻守に渡るプレーだ。
【動画】大谷のホームランを阻んだジャッジの超絶キャッチ!

 1回表、無死1塁の局面で打席に入ったエンジェルスの大谷翔平は、フルカウントから内角低めに投じられたチェンジアップを強振。マウンドのジョニー・ブリトーが「ホームランだと思った」と振り返った打球はみるみるうちに飛距離を伸ばしたが、これを、センターのフェンス手前で待ち構えていたアーロン・ジャッジが鋭い反応でスーパーキャッチ。見事に得点を阻んだ。

 そして、これだけで終わらないのが、ジャッジが怪物たる所以だ。1回裏に同じく無死1塁で打席に入ると、相手先発グリフィン・キャニングが94.7マイル(約152.4キロ)の4シームをジャストミート。左中間スタンドへと放り込んだ。

 ジャッジが放ったホームランの飛距離は412フィート(約125.6キロ)。大谷との打球飛距離の“差”はわずか1フィート(約30.4センチ)――。これが運命を分けた。

 試合後、1フィート差でヒーローとなったジャッジは、MLBの公式ネットワーク『MLB Network』の取材で「どうやって捕球できたかわからないね」と笑顔で振り返っている。
 
「彼が打った瞬間に、ただ良いキャッチをしようとしていたんだ。きっと僕がアメリカンフットボールの良いレシーバーだったら片手ですんなりとキャッチできていたんだろうけど、お手玉してしまったね。正直言って焦ったよ。でも、あの瞬間はかなりアドレナリンが出たし、どうやって捕ったのかはハッキリとは覚えていないんだ」

 さらに、「オオタニはとてつもない凄いバッターだ。もし、このスタジアムに屋根があったらそれをぶち抜いていると思うよ。それぐらいに優れた才能の持ち主だ」と語ったジャッジ。彼は地元紙『New York Post』などの囲み取材には、次のように話している。

「もしも、僕がもっと良い外野手だったら、一発でしっかりと捕れていたと思う(笑)。でも、なんとかプレーを続けようと思ったんだ。簡単なタイミングじゃなかったね。ボールをかき戻して打球をグラウンドに落とせれば、それでいいと思っていたんだ」

 大谷との“対決”が注目を集めるなか、ビッグプレーでファンを沸かせたジャッジ。「僕はなんとか“ホーム”を守ることだけを考えた」と振り返った謙虚さも、彼の傑物ぶりを物語っている。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】「英雄的なプレーだ」大谷翔平の一発を奪ったジャッジの“神業”をNYメディアも激賞!「間違いなくホームランだった」

【関連記事】「漫画だろこれ!」大谷翔平の大飛球をジャッジが超絶キャッチで阻止→ファンがっくり!「やっぱり怪物」「またやられた」

【関連記事】「俺は楽しかった」大谷翔平とのWBCでの“歴史的対決”を回顧。トラウトが語った天才の凄み「1球でも見逃しちゃいけない」
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号