米球界屈指の剛腕も二刀流戦士に畏敬の念を抱かずにはいられないようだ。

　現地時間４月20日、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は、敵地ヤンキー・スタジアムで行なわれたニューヨーク・ヤンキース戦に「２番・指名打者」としてスタメン出場。チームが初回から５点を失うなど、苦しい展開で３対９の大敗を喫したなか、日本の偉才も３打数無安打１四球と振るわず、今季初の２試合連続ノーヒットに終わった。

　直近12打席連続でノーヒットとややブレーキがかかっている大谷だが、今季18試合の打撃成績は、打率.269、４本塁打、11打点。投手としても４登板で２勝０敗、防御率0.86という数字をマークしており、唯一無二の二刀流パフォーマンスに期待をせずにはいられない。まだレギュラーシーズンは始まったばかりだが、その存在が数多のスター選手が集う米球界においても、特異なのは間違いないだろう。

　大谷の活躍ぶりには対戦相手も賛辞を惜しまない。この日の試合前に地元放送局『YES Network』の取材に応じたヤンキースのエース右腕、ゲリット・コールは二刀流スターを激賞している。
  　以前から大谷を「日本人では、俺が見た中で最高の打者だよ。真面目な話、イチローを超える可能性だってあると思う」と称えてきたコール。今回もレポーターから「何が彼（大谷）を危険な存在たらしめているのか？」と問われると、「オオタニの才能、そしてパワーは、明らかに桁外れだ」と賛辞を口にした。

　さらに、「目と腕の協調関係もすば抜けている」と続けた剛腕は、「彼は投手が何を考えているかを理解しながら投げることができ、同時に打者としても支配的だ。これは僕らが持ちえない唯一無二の優位性だよ」と強調。さらに「間違いなく次世代の野球選手たちに、強いインスピレーションと刺激を与える存在だ」と熱く語った。

　他球団の選手、それも球界の盟主ヤンキースのエースとして君臨する大物をも魅了している大谷。その図抜けた価値はやはり唯一無二である

構成●THE DIGEST編集部

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