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MLB

「ヨシダはオルティスに並んだ!」球団レジェンドと同じ“1イニング2発”を放った吉田正尚に米メディアが喝采「今オフはバラ色だ」

THE DIGEST編集部

2023.04.24

1イニング2本塁打を放った吉田(左)。球団の伝説選手、オルティス(右)に並ぶ快挙を達成した。(C)Getty Images

1イニング2本塁打を放った吉田(左)。球団の伝説選手、オルティス(右)に並ぶ快挙を達成した。(C)Getty Images

 小柄な”マッチョマン”が大爆発した。

 ボストン・レッドソックスの吉田正尚が現地4月23日、敵地でのミルウォーキー・ブルワーズ戦に「4番・左翼」でスタメン出場。1イニング2発のホームランを含む4打数2安打6打点の大活躍で、チームは12対5の大勝を飾った。

 初回、いきなり吉田にチャンスが訪れた。1死一、三塁の場面で迎えた第1打席でライトに犠牲フライを放ち、先制点を記録した。その後、第2打席は空振り三振。第3打席は一ゴロに倒れた。

 3対4と1点リードされた8回に、レッドソックスは打線が大爆発。ロサンゼルス・ドジャースから今季新加入した38歳のジャスティン・ターナーがレフトスタンドへ同点ソロ本塁打。球場の興奮も束の間、今度は吉田がカウント1-2から真ん中付近に甘く入ってきた4球目のカーブをじっくり引き付け、大きくスイング。弾丸ライナーで右中間に突き刺さる2号ソロ本塁打を打ち、レッドソックスが一発攻勢で勝ち越した。

 その後も打線がつながり、打順が一巡。相手の押し出し四球もあり、流れは完全にレッドソックスに。4点リードで迎えた2死満塁の場面で、再びバッターボックスには吉田。初球と2球目を見送り、3球目のストレートはファウル。カウント0-2と追い込まれたが、ハビー・ゲラが投じた4球目内角高めのスライダーを強振。打球は高く舞い上がり、打った瞬間スタンドインを確信する豪快な3号満塁ホームランを放った。

 この回だけで一挙9点を奪ったレッドソックスは、戦意喪失した相手に12対5で完勝。吉田は2本塁打、6打点の大活躍でチームはブルワーズとの3連戦を2勝1敗で勝ち越した。
 
 吉田の打棒に米メディアも沸いているようだ。米放送局『ESPN』のブラッドフォード・ドゥーリトル記者は殊勲の活躍を見せた吉田について、「マサタカ・ヨシダの大型契約がうまくいくかどうかを知るのは、まだ先のことになるだろうが」と前置きしたうえで、「日曜日に行なわれたブルワーズ戦の8回の大活躍で、その見通しは明るくなった。彼の今オフはバラ色になる」と手放しで称賛した。

 しかも、同記者によれば「レッドソックスのバッターとしては、2008年8月12日のテキサス・レンジャーズ戦でデイビッド・オルティスが1イニングに2本塁打を打って以来、達成できていなかった。ヨシダはオルティスに並ぶ快挙を成し遂げた!」と伝え、2006年に54本塁打でホームラン王に輝いたMLB通算541本のレジェンドと吉田を重ね合わせた。

 また、米ポッドキャスト番組『Jared Carrabis Podcast』でホストを務めるタイラー・ミリケン氏によれば、吉田の1イニング2本塁打は球団史上15年ぶり5人目の快挙であることをツイッターで報告した。吉田はそのことについて質問されると、「レッドソックスのレジェンドと同じ打撃ができるなんて、本当に光栄です」と素直に喜んだ。

 この試合で6打点を稼ぎ、一気に15打点まで伸ばした吉田。先週までは20打席ノーヒットで打率.167と大不振だったが、打率.231に上昇。OPS.729で、ようやく復調の兆しを見せた”マッチョマン”。次戦もチャンスに強い打棒に期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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