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プロ野球

岐路に立つ「1988年世代」の野手陣。坂本勇人は史上最年少での名球会入りも。柳田悠岐は巻き返しを期す

藤原彬

2019.12.08

自己最多の40本塁打を放った坂本は、名実ともにチームのリーダーになった。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

自己最多の40本塁打を放った坂本は、名実ともにチームのリーダーになった。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 多種多様な個性に彩られる「1988年世代」は育成選手を含めて94人がプロ入り。そのうち39人が野手で、来季もプロの世界で現役を続けるのは、メジャー移籍を模索する秋山翔吾も数えて15人に絞られた。今季、規定打席をクリアしたのは3人だが、プレーを続ける選手たちは「豊作」を感じさせる顔触れで、新境地を開いた者がいれば、新しい環境に挑もうとする者もいる。

 主に2番打者を務めた坂本勇人(巨人)は自己最多の40本塁打を含む173安打を放った。ともにリーグ2位でタイトルこそ逃したが、リーグトップの長打率.575とキャリアベストに近いOPS.971を記録。打線のポイントゲッター(94打点はチーム最多)でありながら潤滑油としても機能し、主将として5年ぶりリーグ優勝を牽引してMVPを受賞した。通算2000安打達成が、あと116本に迫る。
 
 會澤翼(広島)も元々、定評のあったバッティングに磨きをかけて「打てる捕手」として箔を付けた。前年に続く2桁本塁打(12本)とリーグトップの得点圏打率.351に加え、リーグ5位の四球率13.0%をマーク。オフは日本代表でも重宝された。FA権取得で去就に注目が集まったが、早々に3年契約を結んでの残留を発表している。

 105試合の出場で、福田永将(中日)は自身最多タイにしてチーム最多の18本塁打をマーク。広いナゴヤドームを本拠地としながら4年連続2ケタ本塁打はチームの日本人選手では唯一で、規定打席不足ながらOPS.877はチームメイトの主砲ビシエド(.870)を上回った。内野から転向した外野の守備でも失策なし。

 宮﨑敏郎(DeNA)は昨季、自己最多の28本塁打を打ってパワー開眼を予感させたが、今季は15本と元の水準に。3・4月は打率.165と苦しんだが、5月以降は月間打率.280を切ることがなかった。シーズンでの打率はレギュラー定着以降で自己ワーストながら.284であり、両リーグで断トツに優れた三振率7.4%を記録するなど、その巧打は健在だ。
 
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