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プロ野球

野球の楽しさと気付き。プエルトリコで“戦力外”になった岡大海が感じた自らの原点

中島大輔

2019.12.08

ウインター・リーグで登録外となった岡。しかし、悔しさと同時に忘れていた“あの頃”の感覚を取り戻した。撮影:龍フェルケル

ウインター・リーグで登録外となった岡。しかし、悔しさと同時に忘れていた“あの頃”の感覚を取り戻した。撮影:龍フェルケル

 常夏のカリブ海にあるアメリカ自治領・プエルトリコで現在、ウインター・リーグが開催中だ。メジャーリーグのスカウトたちが熱い視線を向ける中、契約を勝ち取ろうとする中南米各国などのベテラン・中堅選手、プロスペクトが熱い戦いを繰り広げている。

 日本からはロッテの安田尚憲、ソフトバンクの田中正義、オリックスのT-岡田ら11選手が派遣されているが、厳しい現実に直面したのがロッテの岡大海だった。12月6日、元キューバ代表でレッドソックス傘下のルスネイ・カスティーヨをロースターに入れるため、登録から外されたのだ。

 岡は同日まで10打数無安打。6日に行われたアテニエンセス・デ・マナティ戦の前には、苦しい胸の内をこう明かしている。

「今の打ち方で打てるとは思っていないです。毎回同じ打ち方ではなくて、引き出しを増やしたいという思いでやっているつもりですね。こっちのピッチャーはテイクバックが小さかったりしますし、日本人投手みたいな“間”がないので、どうしてもタイミングを早くと急いでしまう部分はあります」

 端的に言えば、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)やプレミア12で侍ジャパンの選手たちが外国人投手に苦しめられるのと、同じことが起こっているのだ。
 
 高い身体能力を評価され、2013年ドラフト3位で日本ハムに入団した岡だが、その才能を本格開花させることはできず、18年シーズン途中にロッテへトレードされた。しかし大卒6年目を迎えた今季は95試合で打率.227と結果を残せず、なんとか飛躍のきっかけをつかもうと、日本から遠く離れた中南米の地で模索していた。

「一番は日本でプレーしていて自分の力のなさを痛感して、このオフシーズンも野球をしたいというのがあって。プエルトリコはレベルも高いと聞いていたので、球団の方にお願いして手配してもらいました」

 そうして直面したのが、シーズン途中のロースター外という厳しい現実だった。

「技術はもちろん、こっちの選手はパワーもすごい。改めて、日本人らしくやらないと勝てない部分があるのかなと。練習量などから突き詰めていかないと、どんどん離されていくのかなと思います」
 
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