サイクルヒットまであと１歩だった。

　現地５月15日、ロサンゼルス・エンジェルスは敵地でボルティモア・オリオールズと対戦。「３番・DH兼投手」で先発した大谷翔平は、７回を投げて３つの本塁打を浴びるなど５失点と苦しんだが、チームが９対５で勝利したため今季５勝目をマークした。

　バッティングは出色の出来だった。４回に豪快な９号３ランを放つと、シングルに３塁打と重ねてサイクルヒットまであと２塁打を残すのみ。特大の期待がかかったが、最終打席はレフトへの流し打ちでシングルに終わった。５打数４安打３打点１四球と圧巻の内容で、投手が１試合で５回以上の出塁を果たしたのは、メジャーで59年ぶりの快挙だという。

「ピッチングニンジャ」の異名を持つ投球アナリスト、ロブ・フリードマン記者はよほどサイクル達成を見たかったのか、自身のツイッターで加工されたユニークな動画を作成。「私のパラレルワールドでは、ショウヘイは２塁打を打ったことになっている」と綴り、最終打席のシングルヒットと過去の２塁打映像を組み合わせた“空想ムービー”を掲載した。
  　コメント欄には「惜しかったな」「我々も観たかったよ」「あんな芸当ができるのはショウヘイだけだ」など反響が寄せられるなか、ナイスなツッコミを入れたのは、米野球分析サイトの『Codify Baseball』だ。フリードマン記者の投稿をリツイートしつつ、「ロブのパラレルワールドでは、ショウヘイは１塁と２塁の間でユニホームまで着替えている。彼でなければできないことだろう」といじっている。

　投手として登板した試合でサイクルヒット――。今回は惜しくも、偉業達成はお預けとなった。

構成●THE DIGEST編集部

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