せっかく手に入れた記念球を放棄せざるをえなかった。なんとも切ない話である。
現地5月15日、ロサンゼルス・エンジェルスは敵地カムデン・ヤーズでボルティモア・オリオールズと対戦。「3番・DH兼投手」で先発した大谷翔平は7回を投げて3本のホームランを許すなど5失点を喫したが、チームは結果的に9対5で勝利したため、今季5勝目をマークした。
打っては4回表の特大3号3ランなど5打数4安打3打点と気を吐き、最終打席で2塁打を放っていればサイクルヒットの偉業達成だった。惜しくもレフト前へのシングルヒットに終わってしまったが、先発投手が5度出塁したのは1964年以来59年ぶりで、これもまた快挙だろう。
そんな一戦で起こった驚きのエピソードを紹介したのは、ボルティモアの地元メディア『Baltimore Banner』だ。なんと大谷のホームラン球をゲットした地元ファンが、周囲の圧力によって“返球”を余儀なくされたというのである。
同メディアは「ブランドン・ラザウスカスは確かにボールを手にしていた。一生に一度しか出会わないショウヘイ・オオタニが、カムデン・ヤーズのスタンドに推定456フィート(約138.9メートル)も飛ばして叩き込んだボールである」と書き出し、次のように伝えた。
「何度も跳ね返って彼と彼の友人たちの元に舞い込んできたボールを、彼はずっと見つめていた。すると、周囲の人びとが大きな声を上げ、ボールを返すようにと促してきたのだ。ラザウスカスはなす術なく投げ返し、ボールは右翼スタンドから二塁方向へ飛び出すと、永遠に帰ってくることはなかった。
彼は『観客が僕たちのほうに殺到してきたんだ』と当時を振り返る。友人たちは『見知らぬひとたちの同調圧力に屈してはいけない!』と懇願したが、時すでに遅しだった。ラザウスカスはオオタニのキャリアで6番目に遠くまで飛んだボールを放り投げたのである」
そしてラザウスカスさんは「すぐに後悔したよ。30秒くらいは(投げ返しを)価値のある行為だと思ったけど、すぐに後悔したんだ」と話し、がっくり肩を落としていたという。
構成●THE DIGEST編集部
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現地5月15日、ロサンゼルス・エンジェルスは敵地カムデン・ヤーズでボルティモア・オリオールズと対戦。「3番・DH兼投手」で先発した大谷翔平は7回を投げて3本のホームランを許すなど5失点を喫したが、チームは結果的に9対5で勝利したため、今季5勝目をマークした。
打っては4回表の特大3号3ランなど5打数4安打3打点と気を吐き、最終打席で2塁打を放っていればサイクルヒットの偉業達成だった。惜しくもレフト前へのシングルヒットに終わってしまったが、先発投手が5度出塁したのは1964年以来59年ぶりで、これもまた快挙だろう。
そんな一戦で起こった驚きのエピソードを紹介したのは、ボルティモアの地元メディア『Baltimore Banner』だ。なんと大谷のホームラン球をゲットした地元ファンが、周囲の圧力によって“返球”を余儀なくされたというのである。
同メディアは「ブランドン・ラザウスカスは確かにボールを手にしていた。一生に一度しか出会わないショウヘイ・オオタニが、カムデン・ヤーズのスタンドに推定456フィート(約138.9メートル)も飛ばして叩き込んだボールである」と書き出し、次のように伝えた。
「何度も跳ね返って彼と彼の友人たちの元に舞い込んできたボールを、彼はずっと見つめていた。すると、周囲の人びとが大きな声を上げ、ボールを返すようにと促してきたのだ。ラザウスカスはなす術なく投げ返し、ボールは右翼スタンドから二塁方向へ飛び出すと、永遠に帰ってくることはなかった。
彼は『観客が僕たちのほうに殺到してきたんだ』と当時を振り返る。友人たちは『見知らぬひとたちの同調圧力に屈してはいけない!』と懇願したが、時すでに遅しだった。ラザウスカスはオオタニのキャリアで6番目に遠くまで飛んだボールを放り投げたのである」
そしてラザウスカスさんは「すぐに後悔したよ。30秒くらいは(投げ返しを)価値のある行為だと思ったけど、すぐに後悔したんだ」と話し、がっくり肩を落としていたという。
構成●THE DIGEST編集部
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