2023年シーズン終了後にFA(フリーエージェント)となる大谷翔平。稀代の二刀流スターは5年間を過ごしたロサンゼルス・エンジェルスに残留するのか、あるいは新たな活躍の場を求めるのか。目下、MLBにおいて最大の関心事のひとつであるその去就について、米経済誌『Forbes』が鋭く切り込んだ。
同メディアは「エンジェルスはオーナーに監督、バットボーイに至るまで、シーズン終了後にどれだけ大きな出来事があるかを理解している」と記し、「FAを取得するオオタニへの評価には確固たるものがある。新契約へのオファーは最低でも5億ドル(約689億円)が見込まれ、6億ドル(約827億円)を超えてくるかもしれない」と予測する。
そのうえで、大谷の残留を切望するエンジェルスの旗色は良くないと説く。「オオタニは2018年シーズンにア・リーグの新人王を獲得し、以降も華々しい活躍を見せてきたが、エンジェルスは一度も優勝をしていない。2014年シーズンを最後にポストシーズンにさえ進出しておらず、オオタニに加えて、3度MVPを受賞したマイク・トラウトを抱えていても、結果を残せていないのだ」と指摘した。
今回の記事に関して大谷にインタビュー取材を申し込んだものの、「丁重に断られた」という。「彼はFAについて話すことを好まず、28歳が自分の将来についてどう考えているのかは、エンジェルスの仲間たちも正確には分かっていない。クラブハウスで彼にFAのことを尋ねる選手はなく、誰もあからさまに残留を働きかけようともしていない」と、チーム内の空気を紹介している。
それでも、同メディアは「オオタニを残留させる最高の口説き文句をエンジェルスは熟知している」とし、大谷と同じ2018年入団の盟友、テイラー・ウォードの言葉を伝えている。
「僕たちは勝たなければならない。ショウヘイは、とにかく勝ちたいんだ。それは誰もが知っている。当然僕たちは彼をここに繋ぎ止めたいよ。そしてそのための最善の方法は、勝利を掴んで、ここは彼がいるべき球団であること、マウンド上でもボックス内でも彼がプレーするに相応しいチームであることを証明しなくちゃいけない。今季のチームの雰囲気はすごくいい。誰もが勝利のために全力を尽くしているからね」
さらにウォードは「最後の1アウトまで諦めない姿勢が大事。僕たちには優勝するためのマインドセットが必要なんだ」と力説し、あらためて大谷の残留については「優勝こそが唯一の助けになる」と言い切った。
シーズンのおよそ4分の1を消化した。5月19日時点でエンジェルスは24勝22敗、ア・リーグ西地区で3位に付けている。首位テキサス・レンジャースとは4ゲーム差、2位で昨季のワールドシリーズ覇者であるヒューストン・アストロズとは2ゲーム差だ。
ここからどれだけ食らいつき、逆転に持ち込めるか。十分に期待は持てるだろう。エンジェルスがここ数年とは異なり、勝利への執念を感じさせる戦いを繰り広げているのは、紛れもない事実だからだ。
構成●THE DIGEST編集部
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同メディアは「エンジェルスはオーナーに監督、バットボーイに至るまで、シーズン終了後にどれだけ大きな出来事があるかを理解している」と記し、「FAを取得するオオタニへの評価には確固たるものがある。新契約へのオファーは最低でも5億ドル(約689億円)が見込まれ、6億ドル(約827億円)を超えてくるかもしれない」と予測する。
そのうえで、大谷の残留を切望するエンジェルスの旗色は良くないと説く。「オオタニは2018年シーズンにア・リーグの新人王を獲得し、以降も華々しい活躍を見せてきたが、エンジェルスは一度も優勝をしていない。2014年シーズンを最後にポストシーズンにさえ進出しておらず、オオタニに加えて、3度MVPを受賞したマイク・トラウトを抱えていても、結果を残せていないのだ」と指摘した。
今回の記事に関して大谷にインタビュー取材を申し込んだものの、「丁重に断られた」という。「彼はFAについて話すことを好まず、28歳が自分の将来についてどう考えているのかは、エンジェルスの仲間たちも正確には分かっていない。クラブハウスで彼にFAのことを尋ねる選手はなく、誰もあからさまに残留を働きかけようともしていない」と、チーム内の空気を紹介している。
それでも、同メディアは「オオタニを残留させる最高の口説き文句をエンジェルスは熟知している」とし、大谷と同じ2018年入団の盟友、テイラー・ウォードの言葉を伝えている。
「僕たちは勝たなければならない。ショウヘイは、とにかく勝ちたいんだ。それは誰もが知っている。当然僕たちは彼をここに繋ぎ止めたいよ。そしてそのための最善の方法は、勝利を掴んで、ここは彼がいるべき球団であること、マウンド上でもボックス内でも彼がプレーするに相応しいチームであることを証明しなくちゃいけない。今季のチームの雰囲気はすごくいい。誰もが勝利のために全力を尽くしているからね」
さらにウォードは「最後の1アウトまで諦めない姿勢が大事。僕たちには優勝するためのマインドセットが必要なんだ」と力説し、あらためて大谷の残留については「優勝こそが唯一の助けになる」と言い切った。
シーズンのおよそ4分の1を消化した。5月19日時点でエンジェルスは24勝22敗、ア・リーグ西地区で3位に付けている。首位テキサス・レンジャースとは4ゲーム差、2位で昨季のワールドシリーズ覇者であるヒューストン・アストロズとは2ゲーム差だ。
ここからどれだけ食らいつき、逆転に持ち込めるか。十分に期待は持てるだろう。エンジェルスがここ数年とは異なり、勝利への執念を感じさせる戦いを繰り広げているのは、紛れもない事実だからだ。
構成●THE DIGEST編集部
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