MLBのオールスターファン投票が、現地5月31日正午からスタートした。各ポジションで熾烈な争いが予想されるが、中でも“最激戦区”として注目を集めているのが、2人の若きスター、ワンダー・フランコ(レイズ)とボー・ビシェット(ブルージェイズ)が並び立つア・リーグ遊撃手部門だ。
2021年オフに球団史上最高額となる11年1億8200万ドルの大型契約を手にした22歳のフランコは今季、期待通りのスターになろうとしている。メジャー最高クラスのコンタクト能力で3割近い打率を残しているだけでなく、20盗塁はリーグ2位。だが、それ以上に特筆すべきは、縦横無尽に華麗な動きを見せる守備だ。
三塁後方に落ちそうな当たりもダイビングキャッチするなど、俊足を生かした広い守備範囲は出色。5月頭にはゴロを捕った後、一塁に送球する前に一度ボールを小さく投げ上げる“ボールフリップ”を披露しながらも走者をアウトにするなど、時には大胆なプレーも見せるが、いまだ3失策のみと堅実さも備えている。どれだけ勝利に貢献したかを示す総合指標WAR(Baseball Reference版)3.5はリーグトップで、走攻守すべてでチームに貢献していることが分かる。
フランコがややディフェンス偏重なのに対して、オフェンス面で他を圧倒しているのが25歳のビシェットだ。過去2年連続リーグ最多安打を放つなど、もともと定評のあった打撃が、今季は右打ちを意識してさらに磨きがかかった感がある。31日時点での打率.331&78安打はダントツ。07年のイチロー(マリナーズ)以来の230安打も夢ではないペースでヒットを積み重ねている。
また、決して“アヘ単”ではないのもビシェットの魅力だ。4月30日のマリナーズ戦では本拠地ロジャース・センターのバックスクリーンにぶち込む140メートル弾を放っていて、今季は初の30本塁打も狙えそうだ。bWAR3.1はリーグ3位で、遊撃ではフランコに次ぐ数字である。
このままいけば2人ともオールスターには選ばれそうだが、ファン投票1位の選手は栄えあるスタメンに選ばれる。また、これまでにレイズもブルージェイズもファン投票選出でオールスターに遊撃手を送り込んだことはない(ビシェットは21年に出場しているが、この時は2位だった)。どちらが選出されても球団史上初の快挙となるのだ。果たしてどちらが選ばれるのか、最終結果発表が今から楽しみだ。
構成●SLUGGER編集部
2021年オフに球団史上最高額となる11年1億8200万ドルの大型契約を手にした22歳のフランコは今季、期待通りのスターになろうとしている。メジャー最高クラスのコンタクト能力で3割近い打率を残しているだけでなく、20盗塁はリーグ2位。だが、それ以上に特筆すべきは、縦横無尽に華麗な動きを見せる守備だ。
三塁後方に落ちそうな当たりもダイビングキャッチするなど、俊足を生かした広い守備範囲は出色。5月頭にはゴロを捕った後、一塁に送球する前に一度ボールを小さく投げ上げる“ボールフリップ”を披露しながらも走者をアウトにするなど、時には大胆なプレーも見せるが、いまだ3失策のみと堅実さも備えている。どれだけ勝利に貢献したかを示す総合指標WAR(Baseball Reference版)3.5はリーグトップで、走攻守すべてでチームに貢献していることが分かる。
フランコがややディフェンス偏重なのに対して、オフェンス面で他を圧倒しているのが25歳のビシェットだ。過去2年連続リーグ最多安打を放つなど、もともと定評のあった打撃が、今季は右打ちを意識してさらに磨きがかかった感がある。31日時点での打率.331&78安打はダントツ。07年のイチロー(マリナーズ)以来の230安打も夢ではないペースでヒットを積み重ねている。
また、決して“アヘ単”ではないのもビシェットの魅力だ。4月30日のマリナーズ戦では本拠地ロジャース・センターのバックスクリーンにぶち込む140メートル弾を放っていて、今季は初の30本塁打も狙えそうだ。bWAR3.1はリーグ3位で、遊撃ではフランコに次ぐ数字である。
このままいけば2人ともオールスターには選ばれそうだが、ファン投票1位の選手は栄えあるスタメンに選ばれる。また、これまでにレイズもブルージェイズもファン投票選出でオールスターに遊撃手を送り込んだことはない(ビシェットは21年に出場しているが、この時は2位だった)。どちらが選出されても球団史上初の快挙となるのだ。果たしてどちらが選ばれるのか、最終結果発表が今から楽しみだ。
構成●SLUGGER編集部