危機に瀕しているブルペンの救世主となるだろうか。エンジェルスはセットアップのマット・ムーアが右脇腹痛でILに入り、代わって2Aからベン・ジョイスを昇格させた。
ジョイスと言えば、テネシー大時代の昨年5月、カレッジ史上最速の105.5マイル(約169.8キロ)を叩き出して大きな話題を集めた豪腕。直後のドラフトでエンジェルスから3巡目指名され、8月にはマイナーで4球続けて100マイル以上を計時したことでも話題を集めた。
もっとも、26日に同じく2Aからメジャーデビューを果たしたサム・バックマン同様、このタイミングでの昇格は時期尚早の感は否めない。ジョイスは今季、ここまで2Aで14試合に登板。15.2投球回で24三振を奪い、9イニング平均に換算すると13.79とドクターKぶりを発揮している。その一方で与四球は13、与死球も5を数え、1イニングに1個以上の割合で四死球を与えている計算になる。 ペリー・ミナシアンGMはプロスペクトの昇格に関してはかなり積極的で、昨年はチェイス・シルセス、そして今季はザック・ネトをドラフト指名から1年未満でメジャーに昇格させている。ジョイスも含め、この2年で3人というのは異例の多さだ。
しかも、ジョイスは他2人と比べてもかなりの素材先行型。言わば“ダイヤの原石”に限りなく近い状態で、話題性はともかく実際に戦力になるかというと、不安も大きい。
ただでさえ、ブルペンが手薄な状況で、セットアップとして好投を続けていたムーアの離脱はあまりにも痛い。この状況で、粗削りなダイヤの原石に苦境打開を託さざるを得ないということ事実が、エンジェルスの台所事情の苦しさを端的に象徴していると言えるかもしれない。
構成●SLUGGER編集部
ジョイスと言えば、テネシー大時代の昨年5月、カレッジ史上最速の105.5マイル(約169.8キロ)を叩き出して大きな話題を集めた豪腕。直後のドラフトでエンジェルスから3巡目指名され、8月にはマイナーで4球続けて100マイル以上を計時したことでも話題を集めた。
もっとも、26日に同じく2Aからメジャーデビューを果たしたサム・バックマン同様、このタイミングでの昇格は時期尚早の感は否めない。ジョイスは今季、ここまで2Aで14試合に登板。15.2投球回で24三振を奪い、9イニング平均に換算すると13.79とドクターKぶりを発揮している。その一方で与四球は13、与死球も5を数え、1イニングに1個以上の割合で四死球を与えている計算になる。 ペリー・ミナシアンGMはプロスペクトの昇格に関してはかなり積極的で、昨年はチェイス・シルセス、そして今季はザック・ネトをドラフト指名から1年未満でメジャーに昇格させている。ジョイスも含め、この2年で3人というのは異例の多さだ。
しかも、ジョイスは他2人と比べてもかなりの素材先行型。言わば“ダイヤの原石”に限りなく近い状態で、話題性はともかく実際に戦力になるかというと、不安も大きい。
ただでさえ、ブルペンが手薄な状況で、セットアップとして好投を続けていたムーアの離脱はあまりにも痛い。この状況で、粗削りなダイヤの原石に苦境打開を託さざるを得ないということ事実が、エンジェルスの台所事情の苦しさを端的に象徴していると言えるかもしれない。
構成●SLUGGER編集部
関連記事
- 元人類最速左腕にノーヒッター男、実力派ベテランとの再合流も…エンジェルスが獲得を検討するべき5人の「途中補強候補」<SLUGGER>
- エンジェルス21年ドラフト全体9位指名の豪腕がメジャー昇格。救援への配置転換で「期待外れ」の烙印を覆せるか<SLUGGER>
- 契約金は相場以下だったネトがドラフトから1年未満で正遊撃手へ。型破りの才能を見抜いたエンジェルス首脳の慧眼<SLUGGER>
- 視界が定まらず、真っすぐ歩けない…神経障害を克服して復帰したジャレッド・ウォルシュの不屈の闘志<SLUGGER>
- 話題沸騰中の『ChatGPT』がMLBオールタイム・ベストナインを選出も、“野球の神様”ベーブ・ルースがまさかの“落選”<SLUGGER>