米球界を沸かす異才のハイパフォーマンスが止まらない。

　現地６月18日、ロサンゼルス・エンジェルスは敵地でカンザスシティ・ロイヤルズと対戦。大谷翔平は「２番・指名打者」で先発出場し、２試合連続の24号２ランホームランを叩き出すなど、４打数１安打２打点と活躍。チームも５対２で快勝し、ア・リーグ西地区２位に浮上した。

　１点ビハインドで迎えた５回、背番号17のバットが快音を響かせた。無死二塁で、大谷は６球目のカーブを強振すると、鋭いライナー性の打球は117.1マイル（約188.5キロ）、飛距離422フィート（約128.6メートル）を記録する弾丸アーチとなり、エンジェルスが試合をひっくり返した。

　さらに、大谷に負けじとマイク・トラウトも初球から積極的にフルスイング。すると、高く舞い上がった打球は左翼スタンドに着弾する豪快な15号ソロホームラン。今季６度目のトラウタニ弾に球場は沸き、ベンチでは兜セレブレーションを受けたばかりの大谷が今度は自らトラウトに黄金兜を被せ、喜びを分かち合った。

　両雄のアベックアーチで弾みがつき、前日は崩壊した中継ぎ陣も６回以降はロイヤルズ打線を零封。５対２でエンジェルスが勝利を収め、貯金をふたたび「８」に戻した。
  　大谷は６月だけで本塁打は９本目。ここまでの月間成績は打率.400、20打点、出塁率.500、長打率.938とホームランだけでなく、すべての打撃スタッツが異次元と言えるレベルをキープしている。

　そんな二刀流スターに指揮官も賛辞を惜しまない。フィル・ネビン監督は試合後、「あれが一番大きかったかもしれない」と、５回に放った大谷の逆転弾を勝因のひとつに挙げる。「ショウヘイにとって、今シリーズは良かった。（ホームランも）打球がよく伸び、飛距離も出ていた。スーパースターが大舞台で活躍すると、周りのみんなに大きな自信を与えることができる」と、その類まれな打撃スキルがチームに好影響をもたらしていると感服した。

　前日の試合ではメジャー通算150本塁打を達成し、日本人野手としてはニューヨーク・ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏の175本に次ぐ歴代２位の記録をマークした大谷。このままのペースでいけば今季中に同氏を抜き、日本人歴代トップに踊り出す可能性も十分に出てきた。MLBを席巻するユニコーンの一挙手一投足に、興味は尽きない。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】大谷翔平＆トラウトが今季６度目のアベック弾!!

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