プロ野球

松井監督も好評価! 西武2年目左腕・隅田知一郎が見せた「粘投」 交流戦で浴びた痛恨の一発は今後の糧に

岩国誠

2023.06.24

広島戦では白星に繋がらなかったものの、隅田は6回2失点の好投を見せた。写真:産経新聞社

 苦しい戦いが続く西武は、交流戦最後の3連戦で広島と対戦した。16日の初戦では、先発・隅田知一郎が6回2失点と好投するも打線の援護なく2-0で敗戦。今季10度目の完封負けで6連敗となった。
 

 2年目左腕の隅田は、前回登板で5回1失点。自身の連敗を止めている。今度はチームの連敗を止めるべく、序盤から懸命に腕を振った。

「ここ最近はずっと調子がいい」と語った隅田。初回を三者凡退で立ち上がると、カーブ、チェンジアップ、スプリットを使い分けながら、4回まで2安打無失点。特に目を引いたのが、自らの持ち味であるチェンジアップ。打者を打ち取るだけではなく、カウント球としてもしっかり空振りが取れていた。

「別にチェンジアップが良くなったわけではなくて、チェンジアップを生かすための配球をしっかり考えながらできているので、より(チェンジアップが)生きているんじゃないかと思います」

 自らの持ち味に頼るのではなく、その武器を生かすためにどうすればいいのか。捕手・古賀悠斗とともにしっかり考えながら組み立てた配球が、好投へと繋がっていたのだ。

 しかし、一瞬の綻びを広島打線に捕らえられた。

 広島先発・床田寛樹も好投を見せ、両チーム無得点の我慢比べが続く5回裏、先に顔をあげたのは隅田だった。この回先頭の6番・末包昇太を2ストライクと追い込みながら、ストレートをバックスクリーンに運ばれ、手痛い先制点を許してしまう。ボールゾーンに外すべきところが徹底できず、甘く入ったところを捕らえられた。「外すべきボールだった」と悔いが残る1球だった。

 続く7番・堂林翔太には、3球続けたカーブが全てボールの判定。そこからはストレートを続けざるを得なくなったという隅田。3ボール2ストライクまで漕ぎ着けたが、6球目のストレートをライトスタンドへ運ばれた。

「1本打たれたところで、すぐ次の打者を迎える時にもっとうまく気持ちを切り替えなければいけませんでした。回の先頭打者、というつもりで入るべきでした」
 
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2失点したものの連敗時とは違う姿を見せた隅田「粘らないといけない」

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