プロ野球

プロ5年目にして初の首位打者を目指す頓宮裕真。自分のスウィングであくまで攻め続けろ!【オリ熱コラム2023】

どら増田

2023.08.08

頓宮(写真)がもし規定打席に到達すれば、それもプロ5年目にして初。初の規定打席で首位打者獲得は17年宮﨑敏郎(DeNA)以来6年ぶりの快挙だ。写真:ネギドラム

 7月は打率.188と一気に調子を落とし、一時は独走状態にあった首位打者の座も危うくなっていたオリックスの頓宮裕真。だが、8月に入ると打率.500(7日時点)と復調の兆しを見せ、打率も.322まで戻し、2位の柳田悠岐(ソフトバンク)を突き放している。
 6月は打率.372、7本塁打で初の月間MVPを獲得。頓宮は当時好調だった理由について「特にこれといってない」と前置きしつつも
、「交流戦が多かったんで、初めての対戦の投手が多くある中で自分のスウィングができてよかったかなと思います。相手のピッチャーも初めてなので、それを受身にならないように攻めれたのでよかった」と分析している。

 9日には、DeNAのトレバー・バウアーからも一発。「カーブを打ったんですけど、全然狙ってないですし、体が勝手に反応して。その時から良い感覚がつかめたかなと思います」。15日に甲子園で行われた阪神戦でも、リーグ屈指のリリーバーである湯浅京己から今季5号を放つなど、自らも印象に残る一発も多い。
 
 プロ5年目にして初のタイトル獲得に向けて邁進する頓宮だが、日ごろから首位打者は特に意識していないという。初めて対戦のピッチャーにもしっかりタイミングを合わせている。「力強く、自分のポイントで打てることが自分のスウィング」と豪語する。昨年からの変化も「バッティング練習でセンター方向を中心に打ってることぐらい」で、至極自然体なバッティングが好結果につながっているようだ。

 不振に苦しんだ7月も、あくまで自分のスウィングにこだわった。

「打ててないんですけど、自分のスウィングができればいいかなと思いますし、去年の僕に比べたら出来すぎな部分があるんで。ちょっと打てなくても、それぐらいの選手だと思ってやります。一日必死にやってる結果が今なんだから、それで良いかなと思います」

「一日1本打てればいい」というメンタリティが、今月の復調に繋がっているようだ。

「怪我しないようにとは思ってますけど、怪我するぐらい(頑張って)いきたい」と、今季はあくまで攻めていく姿勢を貫く頓宮。この夏はリーグ3連覇に向けて、決め台詞の「ほいさー」を叫ぶ姿が数多く見られそうだ。

取材・文⚫︎どら増田