オールスター・ゲームも終わり、22日から後半戦が始まる。前半戦首位ターンのオリックスは西武と2連戦を行う。森友哉やゴンザレスを怪我で欠いている中、今月だけで5本塁打を放ち、打率.375、打点18、得点圏打率.519の好成績で4番に座っているのが、5月に育成から支配下に登録されたばかりのセデーニョだ。
ファームでは34試合で打率.376、3本塁打、大柄ながらアベレージヒッターのイメージが強かった。支配下登録されて即起用されたものの13打数2安打で打率.182と一軍の投手に対応できず再びファームへ。一軍が打撃不振になりかけた6月24日に再昇格。6月は打てなかったが、7月になると本来の実力が開花されたかのように目立った場面でのヒットや本塁打を打つようになった。前半戦最後のソフトバンク3連戦で3連勝したのも、セデーニョの活躍が大きい。
チャンスで強さを発揮していることについてセデーニョは「プレッシャーのかかる場面でも、なるべく気持ちが高ぶらないようにコントロールしながらできているのが好調の要因だと思ってます」と説明。ファームでの再調整は「自分の弱点を克服するという課題を明確に持って、それプラス毎日一生懸命楽しんでやることを心がけていました」。具体的には、主に守備の向上に励んでいたという。ホームランも含めて逆方向への打球が多いことに関しては「打球方向は自分でコントロールできるとこじゃないので、強く叩くことだけ意識してやってます」と語っている。 日本の野球にも慣れて来たというセデーニョはヒーローインタビューで「レオと呼んでください」と呼びかけ、場内はレオコールに包まれている。セデーニョは「家族も自分のことを『レオ』と呼んでますので、今、ファンの皆さんが呼んでもらって本当にうれしいです。」と笑みを浮かべていた。
活躍に伴い、微笑みながら両手でハートマークを作る愛らしいポーズも浸透中。セデーニョは「ファンに名前をつけてほしい」とした上で「みんなパフォーマンスをやってる中で、僕も何かやりたいなと思ってとっさに出たのがあれだった」と語る。とてもチャーミングな性格で、練習中もベンチでチームメイトやコーチたちと笑顔で会話を交わしていて、同い年の山本由伸とも笑みを交わす姿をよく見かける。
後半戦は他球団のマークが激しくなるのは確実だが、持ち前の明るさとパワフルな打撃で対応してほしい。春季キャンプから来日し、支配下登録のために汗をかいてきた若き主砲には、まだまだ伸びしろがあるはずだ。
取材・文●どら増田
【著者プロフィール】
どらますだ/1973年生まれ。プロ野球では主にオリックスを取材し、週刊ベースボールの他、数々のウェブ媒体でも執筆している。書籍『ベースボールサミット 第9回 特集オリックス・バファローズ』(カンゼン)ではメインライターを務めた。プロレス、格闘技も取材しており、山本由伸と那須川天心の“神童”対談を実現させたことも。
ファームでは34試合で打率.376、3本塁打、大柄ながらアベレージヒッターのイメージが強かった。支配下登録されて即起用されたものの13打数2安打で打率.182と一軍の投手に対応できず再びファームへ。一軍が打撃不振になりかけた6月24日に再昇格。6月は打てなかったが、7月になると本来の実力が開花されたかのように目立った場面でのヒットや本塁打を打つようになった。前半戦最後のソフトバンク3連戦で3連勝したのも、セデーニョの活躍が大きい。
チャンスで強さを発揮していることについてセデーニョは「プレッシャーのかかる場面でも、なるべく気持ちが高ぶらないようにコントロールしながらできているのが好調の要因だと思ってます」と説明。ファームでの再調整は「自分の弱点を克服するという課題を明確に持って、それプラス毎日一生懸命楽しんでやることを心がけていました」。具体的には、主に守備の向上に励んでいたという。ホームランも含めて逆方向への打球が多いことに関しては「打球方向は自分でコントロールできるとこじゃないので、強く叩くことだけ意識してやってます」と語っている。 日本の野球にも慣れて来たというセデーニョはヒーローインタビューで「レオと呼んでください」と呼びかけ、場内はレオコールに包まれている。セデーニョは「家族も自分のことを『レオ』と呼んでますので、今、ファンの皆さんが呼んでもらって本当にうれしいです。」と笑みを浮かべていた。
活躍に伴い、微笑みながら両手でハートマークを作る愛らしいポーズも浸透中。セデーニョは「ファンに名前をつけてほしい」とした上で「みんなパフォーマンスをやってる中で、僕も何かやりたいなと思ってとっさに出たのがあれだった」と語る。とてもチャーミングな性格で、練習中もベンチでチームメイトやコーチたちと笑顔で会話を交わしていて、同い年の山本由伸とも笑みを交わす姿をよく見かける。
後半戦は他球団のマークが激しくなるのは確実だが、持ち前の明るさとパワフルな打撃で対応してほしい。春季キャンプから来日し、支配下登録のために汗をかいてきた若き主砲には、まだまだ伸びしろがあるはずだ。
取材・文●どら増田
【著者プロフィール】
どらますだ/1973年生まれ。プロ野球では主にオリックスを取材し、週刊ベースボールの他、数々のウェブ媒体でも執筆している。書籍『ベースボールサミット 第9回 特集オリックス・バファローズ』(カンゼン)ではメインライターを務めた。プロレス、格闘技も取材しており、山本由伸と那須川天心の“神童”対談を実現させたことも。
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