プロ野球のペナントレースはいよいよ佳境を迎えようとしている。シーズン終了まであと1ヵ月余りとなり、賞レースの行方も気になるところ。そこで、セ・パ両リーグのMVP争いの状況をおさらいしておこう。
※成績は8月24日時点。データ提供:DELTA
■MVP(セ・リーグ)
本命:近本光司(阪神)
〇勝利貢献度WARはリーグ最高
×「表面上の成績」には物足りなさ
対抗:村上頌樹(阪神)
〇防御率部門トップを争う安定感
△投球にやや迫力を欠く
対抗:岩崎優(阪神)
〇高評価を受けやすい役割
×セーブ数はリーグ3位
大穴:岡本和真(巨人)
〇本塁打・打点・OPSでリーグトップ
×優勝チーム以外からのMVPは少ない
続いて候補となりそうな存在が、先発陣とブルペンで柱として機能している2人だ。鮮烈なブレイクを果たした村上は防御率1点台(1.99)でし烈なタイトル争いを繰り広げ、被打率.176とWHIP0.73はリーグベスト、与四球率1.04とK/BB8.23はいずれも2位と安定感が光る。4月12日の初先発で7回まで走者を許さない投球を続け、2試合をまたいだ"完全試合"投球も印象深い。
一方、岩崎はリーグ最多タイの48試合に登板して防御率0.78。被打率.135は20投球回以上の投手で最も低く、投球内容では文句のつけようがない。MLBと比べ、日本のアウォード投票ではリリーフ投手が高く評価される傾向にあることも追い風になるかもしれない。
ただ、村上は支配力の面でやや見劣りし、相手エース級との投げ合いも多くはない。岩崎はリーグ3位の25セーブを挙げているが、印象面で優位に立つにはタイトル獲得が必須だ。
阪神以外の選手で可能性を残すとすれば、驚異的な打棒を振るっている岡本か。史上9人目の6年連続30ホームランを8月で早々に達成し、本塁打と打点、OPSでリーグトップ。優勝は無理でも、チームが2位に入るくらい追い上げればMVP受賞の目も出てくるだろう。
関連記事
- 大竹と細川は文句なしの「よくできました」。開幕スタメンを勝ち取ったオコエは...【現役ドラフト選手通信簿:セ・リーグ】<SLUGGER>
- “声出し番長”大下には吉井監督も感服。“ゴリラ”陽川は出足こそ好調だったが...【現役ドラフト選手通信簿:パ・リーグ】<SLUGGER>
- ソフトバンクの元新人王サブマリン、伸び悩みが続く巨人のドラ1右腕...このオフ注目を集めそうな現役ドラフト候補5人<SLUGGER>
- 「絶対セーフになれない!」岡田監督が猛抗議も判定覆らず。プロ野球OBも“走塁妨害”を主張!「完全にブロックになってる」【阪神】
- 誹謗中傷、過度な野次、替え歌等で相手を侮辱…阪神が観戦マナーに反する“迷惑行為”に注意喚起!「絶対におやめください」