メジャーがNPB最高右腕を手招きして呼んでいる。

　シーズンも佳境を迎えるなか、MLB公式サイト『MLB.com』は現地９月21日、「もうすぐMLBに入団するかもしれない最高の日本人選手」と銘打ったタイトルの記事を配信。オリックスのパ・リーグ３連覇に貢献したエース右腕・山本由伸を大々的に特集している。

　記事内では山本の他にも、今春のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）を制した今永昇太（横浜DeNA）や松井裕樹（楽天）なども紹介されているが、やはり２年連続沢村賞右腕は別格の扱いを受けている。

　まず、「ヨシノブ・ヤマモトは、今オフにMLBに移籍すると予想されるNPB選手の中で最も注目されている選手だ」と紹介。「ヤマモトは今年、150イニングを投げて14勝6敗、リーグ最高の防御率1.32をマークしている。多彩な投球術に加え、彼のマウンド能力は、ゴールドグラブ受賞者で２度のオールスターに選出されたマーカス・ストローマン（シカゴ・カブス）のようだ」とMLB屈指の右腕と比較されるほど、現地でも高く評価されている。

　２年連続２度目のノーヒットノーランを達成した９月９日には、ニューヨーク・ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMらMLB幹部が視察に訪れたことにも記事は触れており、ボストン・レッドソックス、ロサンゼルス・ドジャース、セントルイス・カーディナルスなどが今オフに獲得に乗り出すと予想している。加えて、「ヤマモトの契約額は昨年オフにコウダイ・センガ（千賀滉大）がニューヨーク・メッツと結んだ５年総額7500万ドル（約102億円）の契約を上回るだろう」と破格契約になる見方もある。
  　さらに記事では、山本のメジャー入りを猛プッシュしている人物を紹介している。MLB通算282本塁打、945打点をマークし、４度のゴールドグラブ賞と５度のオールスター・ゲーム選出の実績を持つアダム・ジョーンズ氏である。

　晩年にはオリックスで２年プレーし、山本ともチームメイトだった同氏は「私はヤマモトが大好きだ。彼はピッチングに安定感があるし、偉大になりたいと思っている」と話し、「MLBには強力な打線がラインナップされているが、（メッツの）センガはそれを乗り越えてきた。ヤマモトなら同じことができると思う」と元同僚の活躍に太鼓判を押している。

　記事を執筆したジョン・モロシ記者によると、「MLBでのヤマモトの１年目の成績は、2012年にテキサス・レンジャーズに移籍したユウ・ダルビッシュのルーキー・シーズンに匹敵するかもしれない」と考えている関係者もおり、日本人右腕の争奪戦は熾烈を極めそうだ。

　今シーズンも無双の活躍で、前人未到の３年連続投手４冠＆沢村賞へ歩みを進めている25歳のもとには、メジャーが三顧の礼をもって迎え入れる準備が進められているようだ。
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構成●THE DIGEST編集部

【動画】日本球界に敵なし！山本由伸が２年連続ノーヒットノーランの快挙！

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