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「ブルペンでの役割を受け入れよ!」藤浪晋太郎の残留を地元メディア提言! 一方で、FA松井裕樹の”奪三振率”に熱視線「日本のドクターKだ!」

THE DIGEST編集部

2023.11.09

オリオールズからFAとなった藤浪(左)。チームは楽天からFA宣言した松井(右)の獲得を水面下で狙っている。(C)Getty Images

 日本人投手に食指が動いている。

 今季アメリカン・リーグ東地区で101勝61敗で9年ぶりの地区優勝を飾ったボルティモア・オリオールズ。リーグ最高勝率で東地区を制したが、ワイルドカード2位でプレーオフに進出したテキサス・レンジャーズに3連敗で敗れ、地区シリーズ敗退を喫した。来季への巻き返しを期し、チームはブルペン陣のさらなる強化に本腰を入れるようだ。

 日夜オリオールズのあらゆるニュースを配信している地元メディア『Birds Watcher』は「オリオールズのブルペンを助ける可能性のある5人のフリーエージェント(FA)投手」と題した記事を配信。そのなかにチームの中継ぎとして奮闘した藤浪晋太郎と、今オフ楽天からFA宣言し、海外挑戦を明言した松井裕樹が名を連ねている。
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 同メディアは「今シーズン大きな成功を収めたオリオールズだが、その大部分は信頼できるブルペン陣によるものだ」と指摘。この強みをさらに強化するため、「できる限りの新戦力を補強する必要がある」と論じ、移籍市場はピッチャーを中心とした補強を提言した。

 なかでも、同メディアは日本人左腕に注目。「日本の東北楽天ゴールデンイーグルスで過去10シーズンプレーしたユウキ・マツイは、完全な国際FAプレーヤーだ。つまり、彼と契約する球団はポスティングを支払う必要がなく、ドラフト指名権を失うこともない」と説明。お買い得な選手だと強調している。

 続けて、「28歳になったばかりのマツイは主に速球、スプリッター、スライダーの3球種を織り交ぜて投げる。この左腕は、プロ1年目から各シーズンで平均二桁奪三振を記録した日本のドクターK(奪三振の名手)だ」と称賛の言葉を並べ立てながら、「タフな状況になっても三振を奪う能力は、どのメジャー球団にとっても魅力的となる」と断言。メジャー入りに太鼓判を押す。
 
 さらにチームからFAとなった藤浪についても言及。シーズン途中にオークランド・アスレティックスからトレード加入した日本人右腕について「我らの本拠地バードランドに球界屈指の剛腕であることを見せつけた」とし、160キロを超える速球を武器に中継ぎとして欠かせない役割を果たしたと明記している。

 とはいえ、称えるばかりではない。同メディアは藤浪の課題である制球難について、「改善する必要がある」と鋭く指摘しつつも、「オリオールズには成功を多く収めている非常に優秀な投手コーチがいる。フジナミはメジャーで先発投手に戻りたいと公言しているようだが、もしブルペンでの役割を喜んで受け入れるのであれば、オリオールズのコーチングスタッフのもとで過ごすことで、彼はメジャー屈指のブルペンアームに変身するだろう」とし、中継ぎ限定としてならオリオールズ残留も、ひとつの選択肢だと示す。

 藤浪の代理人を務めるスコット・ボラス氏によると、藤浪に対する各球団の反応は「去年以上にいい」とすこぶる好評だという。アリゾナ州スコッツデールで開催中のGM会議で現地メディアの取材に対応した同氏は「フジのピッチングを見て、その性格も分かり、彼が貢献できることが理解されている。メジャーへの適応力もあり、多くの興味を引いている」と手応えを語っている。

 ロサンゼルス・エンジェルスからFAとなった大谷翔平、NPB最高右腕と称される山本由伸はオリックスからポスティング移籍を容認され、熾烈な争奪戦は必至となる見通し。今オフのMLB移籍市場のターゲットは、例年以上に日本人選手が鍵を握りそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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