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プロ野球

「大きな経験値」社会人野球日本選手権で初戦敗退も…元NPBの亀澤恭平監督が掴んだ手応え! 勝負の3年目へ決意新た【ショウワコーポレーション】

萩原孝弘

2023.11.09

ショウワコーポレーションの亀澤監督。初の日本選手権出場を果たした。写真:萩原孝弘

ショウワコーポレーションの亀澤監督。初の日本選手権出場を果たした。写真:萩原孝弘

「妥当じゃないですかね。上出来かなと思ってます」

 岡山県美作市に籍を置くクラブチーム、ショウワコーポレーション。元ソフトバンク、中日の内野手で、チームを率いる亀澤恭平監督は、初の社会人野球日本選手権大会に進出しながら、敗れ去った現実にも悲壮感はなかった。
 
 ゲームは初回から盗塁を成功させ、チャンスの場面ではサードコーチャーボックスからバッターへ「ヒット打てるよ」とポジティブな言葉でリラックスさせるなど積極的に動いた。

 さらにピンチの場面では「まだ彼は配球面で知識不足があるので」とベンチからキャッチャーへ配球の指示を出した。「もちろんダイヤモンドにいる選手が優先にはなるんですけど」と前置きしたうえで「そこにもう一つエッセンスを加えるような思考を、もう一個与えてあげれば楽になる」との理念からアドバイス。また3回まで粘りの投球で無失点で踏ん張っていた先発の橋本達也に対し「こういう時にガラッと変わる選手っているんですよ。大舞台で、たった一球で人生変わる選手って見てきたし。僕としては変わってほしかったので、来年を担ってほしいという意味で、当初3回で変えるつもりが4イニング目も行かせました」と結果的には崩れてしまったが、実戦の場で大きな経験を積ませることには成功した。

 しかし結果は0-4と完封負け。そこには対戦相手が社会人野球の強豪・三菱自動車岡崎ということの他に、2つの理由があった。

 まずは「クラブチームはこの時期にクビになったりと結構シビアな時期なので、11月、12月は企業と違う部分があります。その部分でチームを一つにすることは難しかったですし、練習不足というのも否めません」とクラブチームとしての課題を挙げた。

 もう一つは「今年は選手20人で、控えはほぼいなくて。それでは対策できないんですよ。厳しかったです」と選手の数と層の薄さも問題だったと明かした。

 全てを加味したうえで「ただ一人ひとりの意識は高い方に持っていくことができましたし、こういう舞台に立てたことは大きな経験値として残ります」と満足げな表情を浮かべた。
 
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