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【大谷移籍候補球団紹介:ドジャース】高校時代から大谷を追う大本命はここ11年で地区V10度の“西の名門”<SLUGGER>

藤原彬

2023.11.11

WBCでも対戦したベッツはお互いを認め合う間柄。来季からは同じチームで戦うことになるかもしれない。(C)Getty Images

WBCでも対戦したベッツはお互いを認め合う間柄。来季からは同じチームで戦うことになるかもしれない。(C)Getty Images

 多くのメディアが移籍先の大本命に挙げる西の名門球団。それもそのはず、大谷が渇望している「勝利」という面でドジャースほど安定しているチームは他にない。プレーオフにはここ11年続けて出場し、そのうち10回は地区優勝。今季も3年連続での100勝をクリアした。

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 もっとも、レギュラーシーズンに限れば「最強軍団」だが、チャンピオンに輝いたのは2020年だけ。入団即世界一が約束されるわけではない頂点までの距離感も丁度いいかもしれない。今季まで6年間過ごしたアナハイムとLAは目と鼻の先で、環境の変化によるわずわらしさも軽減できる。

 WBCで対戦し、大谷自身が「好きな選手」として挙げるムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンを擁する打線は現状でもかなり強力。一方、先発投手陣は故障者続出に加えて至宝クレイトン・カーショウもFAになり、トレードも含めて最低3人は獲得が必要とされている。

 ただ、それも大谷獲得への支障にはならない模様で、総額5億ドル以上の12年契約を提示すると報道されている。今季、DHで大活躍したJD・マルティネスにクオリファイング・オファーを出さなかったのも、大谷獲得へ向けて布石とみる向きが多い。
 1947年にジャッキー・ロビンソンをデビューさせて人種の壁を打ち破り、その後もフェルナンド・バレンズエラ(メキシコ)、パク・チャンホ(韓国)、野茂英雄(日本)が活躍するなど、進取の気性と国際色に富んだチームカラーが特徴で、その意味でも大谷獲得は理に適っている。

 思えば、花巻東高在籍時はドジャースが入団先最有力候補に挙げられていた。それから10年以上の時を経て思いが成就することになれば、ドジャースにとっては最高の着地点となる。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

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