現地11月13日、今季の両リーグ新人王が発表され、ナ・リーグ最終候補に残っていたニューヨーク・メッツの千賀滉大は、 全米野球記者協会（BBWAA）会員による全30票のうち、２位票22、３位票５で２位選出。満票受賞となったアリゾナ・ダイヤモンドバックスのコービン・キャロルに敗れるも、強い存在感を示すルーキーイヤーとなった。

　この投票結果を受け、地元メディア『Metsmerized Online』は、「今季における球界最高の投手の一人だ」と反応。166回１／３を投げて12勝７敗、防御率2.98、202奪三振、WHIP1.22と活躍した30歳の日本人右腕について、「メッツではドワイト・グッデン以来、200奪三振以上を達成した２人目のルーキー」とその仕事ぶりを振り返っている。

　さらに記事内では、「ゴーストフォークの投手は、夏にシアトルで初のオールスター・ゲームに選出された」とコメント。ただ、「キャロルは決して劣っていない」と続けると、１年目から打率.285、25本塁打、76打点、54盗塁、OPS.868という成績を残した新人王のパフォーマンスに触れており、その驚異的な躍動ぶりにも賛辞を惜しまなかった。
  　また、メッツの地元放送局『SNY』は、「福岡ソフトバンクホークスで11シーズンプレーした後、2023年のメジャー移籍は、完全な成功だった」と報じると、「彼が奪った三振の半分以上は、代名詞のゴーストフォークによるものだ」と記述。「今季、メジャーの打者に披露されると、瞬く間に最も打つのが難しい球の一つとなった」と紹介している。

　打者がスイングした際の空振り率59.5パーセントは、今季メジャートップであり、「打者にとって最も打ちにくい球種だ」と強調すれば、メッツが５年総額7500万ドル（当時約105億円）の契約を結んだ昨冬の決断に関して、「この取引がお買い得のように見える」との分析。新人王こそ逃したが、来季以降のパフォーマンスも楽しみでならない。

構成●THE DIGEST編集部

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