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プロ野球

“投手四冠”の山本由伸はQS率が驚異の91.3%!被打率1割台も先発ではパ唯一【リーグ1位の男たち:パ・リーグ投手編】<SLUGGER>

藤原彬

2023.11.29

山本は表彰部門以外でも多くのカテゴリーでリーグ1位に立った。写真:THE DIGEST写真部

山本は表彰部門以外でも多くのカテゴリーでリーグ1位に立った。写真:THE DIGEST写真部

 個人タイトルの対象ではなくとも、選手個人の凄みが詰まった部門のベスト3を紹介する。今回はパ・リーグの投手編だ。(※率系部門は先発が120投球回以上17人、救援が45投球回以上17人を対象)

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■奪三振率(奪三振×9÷投球回)
【先発】
1.種市篤暉(ロッテ) 10.34
2.山本由伸(オリックス) 9.27
3.平良海馬(西武) 9.18

【救援】
1.松本裕樹(ソフトバンク) 11.49
2.松井裕樹(楽天) 11.30
3.山﨑颯一郎(オリックス) 10.38

 最多奪三振のタイトルは山本に譲った種市だが、9イニング平均ではトップ。トミー・ジョン手術前の高水準に戻り、来季はチームメイトの佐々木朗希(13.35)と奪三振王争いを繰り広げるか。平良はリリーフだった昨季の11.71からは大幅にダウンしたが、それでもリーグ3位の高水準で、先発転向を見事に成功させた。ちなみにリーグワーストは田中将大(楽天)の5.23で、これは自己最低値でもある。

■与四球率(与四球×9÷投球回)
【先発】
1.加藤貴之(日本ハム) 0.88
2.岸孝之(楽天) 1.50
3.山本由伸(オリックス) 1.54

【救援】
1.オスナ(ソフトバンク) 1.10
2.松井裕樹(楽天)  2.04
3.宋家豪(楽天) 2.12

 3年連続で加藤が先発リーグトップ。イニングあたりの14.1投球数は最も少なかった。岸は奪三振能力が年々低下しながら与四球率1.50は自己ベストと、安定感の源である制球力に衰えはまったくない。松井も奪三振率を落としているが、そのトレードオフか2021年から与四球率4.40→3.31→2.04と徐々に制球が改善。一方で、石川柊太(ソフトバンク)は2年連続先発ワーストの4.37と課題を抱えたまま。
■K/BB(奪三振÷与四球)
【先発】
1.山本由伸(オリックス) 6.04
2.加藤貴之(日本ハム) 5.19
3.宮城大弥(オリックス) 3.94

【救援】
1.オスナ(ソフトバンク) 7.00
2.松井裕樹(楽天) 5.54
3.益田直也(ロッテ) 3.86

 昨季は先発3位の山本が加藤から1位を奪い返し、2年ぶりにトップの座へ返り咲き。昨年は先発ベストだった佐々木朗希(ロッテ)はランキングから外れたが、今季も数値は7.94と頭抜けていた。オスナはWHIP0.69でも救援ベストと他の追随を許さない投球内容で、例年より与四球を少なく抑えた松井はK/BBで自己ベストをマークと成熟を示している。ワーストは先発が石川柊太(ソフトバンク)の1.95で、救援は平井克典(西武)の1.32。

■QS率(QS÷先発)
1.山本由伸(オリックス) 91.3%
2.加藤貴之(日本ハム) 79.2%
3.平良海馬(西武) 78.3%

 山本は先発6投球回以上&自責点3以下で記録されるQS(クオリティ・スタート)を21回記録し、4年連続トップ。WBCに出場した影響もあり投球回や完投は過去2年より減少も、その分QS率は自己最高で初のリーグ単独1位と安定感抜群だった。7投球回以上&自責点2以下のHQS16回も最多だが、率では今井達也(西武)の73.7%が上。加藤は7勝のみで借金2と、前年に続き白星に恵まれなかった。逆に、山﨑福也(オリックス)はQS率39.1%でリーグ2位の11勝と勝ち運あり。
 
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