全米が、いや、全世界が注目した大谷翔平のFA争奪戦は、ドジャースとの10年7億ドルの“プロスポーツ史上最高額契約”で決着した。その結末に至るまでの過程を、改めて振り返ってみよう。
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▼11月2日
ワールドシリーズ終了翌日のこの日、大谷は正式にFAに。最初の5日間はエンジェルスに独占交渉権が与えられた。
▼11月5日
MLB公式サイトがドジャース、ジャイアンツ、マリナーズ、メッツ、パドレス、レッドソックス、エンジェルスの8球団を有力な移籍先候補として挙げる。
▼11月6日
エンジェルスとの独占交渉期間が終わり、全30球団との交渉が解禁。エンジェルスはクオリファイング・オファー(QO)を提示する。
▼11月14日
大谷がエンジェルスのQOを拒否。『ESPN』のジェフ・パッサンが「このオフ、何か大きなことをしたいと思っている」として、ブルージェイズを移籍先候補の大穴として挙げる。
▼11月16日
大谷が21年に続いてア・リーグMVPに選ばれる。2度の満票受賞は史上初。
▼11月18日
MLB公式サイトが「マリナーズが大谷争奪戦から撤退か」と報道。マリナーズは今オフ、コンタクトヒッターや正二塁手など複数の補強ポイントを抱えており、大谷一人に年平均5000万ドル以上もの超高額年俸を支払うことは現実的ではないと考えた模様だ。
▼11月23日
『ニューヨーク・ポスト』紙のジョン・ヘイマンが「カブスが大谷争奪戦で急速に存在感を増している」と報道。
▼12月1日
のちに明らかになったことだが、この日、大谷がドジャー・スタジアムを極秘に訪問。ファン向けのスタジアム・ツアーは中止、売店も閉店、球場職員には緘口令が敷かれるほどの厳戒態勢だったという。
また、パッサンが「レンジャーズ、メッツ、レッドソックスがそれぞれ争奪戦から撤退する模様」と報道。レンジャーズは21年オフにコリー・シーガーやマーカス・セミエン、22年オフにもジェイコブ・デグロムらを超大型契約で獲得していたが、世界一を達成した後の今オフは過去2年ほどの大型補強はしない方針を前日に表明していた。レッドソックスは最大のニーズである先発ローテーションの強化にシフト。メッツはのちにスティーブ・コーエン・オーナーは「大谷の代理人から直接連絡が来ることはなかった」と明かしている。
▼12月3日
テネシー州ナッシュビルでウィンター・ミーティングが開幕(6日まで)。大谷はこの日、ジャイアンツの本拠地オラクル・パークを訪れ、ファーハン・ザイディ編成総責任者、ボブ・メルビン新監督、球団OBのスター捕手バスター・ポージーと面談したと地元紙『サンフランシスコ・クロニクル』紙が報道する。
また、ヘイマンが「大谷の契約相場が高騰し、総額6億ドルに達する可能性もある」と争奪戦が過熱していることを示唆。
▼12月4日
ブルージェイズがフロリダ州ダニーデンにある球団施設にて大谷と面会したと報じられる。1日にLA、3日にサンフランシスコ、そしてこの日はフロリダを訪れ、大谷サイドの球団選びが本格化していることが明らかになった。
▼12月5日
「カブスが大谷の争奪戦から撤退」と報じられるも、ジェド・ホイヤー編成総責任者は即日否定。
また、ウィンター・ミーティングの会見で、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督が1日に大谷と会談したことを明かす。「大谷サイドは交渉の過程を外部に漏らすことを好まない」と報道されていたことから、ドジャースファンからはロバーツ監督の“勇み足”を懸念する声も出た。
▼12月8日
MLB公式サイトのジョン・モロシが「大谷がほどなく移籍先を決定する。今はトロントに向かっている途中だ」とX(旧ツイッター)に投稿。実際にアナハイムに近い空港から搭乗者不明のプライベート・ジェットがトロントへ向けて飛んでいたため、「ブルージェイズ入団」説が急速に強まった。
だが、『USA Today』紙のボブ・ナイチンゲールが「大谷はトロントには行ってない。ロサンゼルスの自宅にいる」と、モロシの報道を否定。ヘイマンら他の記者も相次いでこれに追随するなど情報が錯綜。結局、件のプライベート・ジェットには別人が乗っていたことが判明。モロシはSNS上で謝罪した。
▼12月9日
大谷が自身のインスタグラムでドジャースとの契約合意を公表。「ファンや球界関係者の皆様、決断まで時間がかかってしまい申し訳ありませんでした」と述べ、一連の騒動に終止符を打った。
▼12月11日
ドジャースが大谷との契約合意を正式発表。総額7億ドルのうち実に6億8000万ドルが「後払い」となる前代未聞の契約内容も明らかとなった。
構成●SLUGGER編集部
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▼11月2日
ワールドシリーズ終了翌日のこの日、大谷は正式にFAに。最初の5日間はエンジェルスに独占交渉権が与えられた。
▼11月5日
MLB公式サイトがドジャース、ジャイアンツ、マリナーズ、メッツ、パドレス、レッドソックス、エンジェルスの8球団を有力な移籍先候補として挙げる。
▼11月6日
エンジェルスとの独占交渉期間が終わり、全30球団との交渉が解禁。エンジェルスはクオリファイング・オファー(QO)を提示する。
▼11月14日
大谷がエンジェルスのQOを拒否。『ESPN』のジェフ・パッサンが「このオフ、何か大きなことをしたいと思っている」として、ブルージェイズを移籍先候補の大穴として挙げる。
▼11月16日
大谷が21年に続いてア・リーグMVPに選ばれる。2度の満票受賞は史上初。
▼11月18日
MLB公式サイトが「マリナーズが大谷争奪戦から撤退か」と報道。マリナーズは今オフ、コンタクトヒッターや正二塁手など複数の補強ポイントを抱えており、大谷一人に年平均5000万ドル以上もの超高額年俸を支払うことは現実的ではないと考えた模様だ。
▼11月23日
『ニューヨーク・ポスト』紙のジョン・ヘイマンが「カブスが大谷争奪戦で急速に存在感を増している」と報道。
▼12月1日
のちに明らかになったことだが、この日、大谷がドジャー・スタジアムを極秘に訪問。ファン向けのスタジアム・ツアーは中止、売店も閉店、球場職員には緘口令が敷かれるほどの厳戒態勢だったという。
また、パッサンが「レンジャーズ、メッツ、レッドソックスがそれぞれ争奪戦から撤退する模様」と報道。レンジャーズは21年オフにコリー・シーガーやマーカス・セミエン、22年オフにもジェイコブ・デグロムらを超大型契約で獲得していたが、世界一を達成した後の今オフは過去2年ほどの大型補強はしない方針を前日に表明していた。レッドソックスは最大のニーズである先発ローテーションの強化にシフト。メッツはのちにスティーブ・コーエン・オーナーは「大谷の代理人から直接連絡が来ることはなかった」と明かしている。
▼12月3日
テネシー州ナッシュビルでウィンター・ミーティングが開幕(6日まで)。大谷はこの日、ジャイアンツの本拠地オラクル・パークを訪れ、ファーハン・ザイディ編成総責任者、ボブ・メルビン新監督、球団OBのスター捕手バスター・ポージーと面談したと地元紙『サンフランシスコ・クロニクル』紙が報道する。
また、ヘイマンが「大谷の契約相場が高騰し、総額6億ドルに達する可能性もある」と争奪戦が過熱していることを示唆。
▼12月4日
ブルージェイズがフロリダ州ダニーデンにある球団施設にて大谷と面会したと報じられる。1日にLA、3日にサンフランシスコ、そしてこの日はフロリダを訪れ、大谷サイドの球団選びが本格化していることが明らかになった。
▼12月5日
「カブスが大谷の争奪戦から撤退」と報じられるも、ジェド・ホイヤー編成総責任者は即日否定。
また、ウィンター・ミーティングの会見で、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督が1日に大谷と会談したことを明かす。「大谷サイドは交渉の過程を外部に漏らすことを好まない」と報道されていたことから、ドジャースファンからはロバーツ監督の“勇み足”を懸念する声も出た。
▼12月8日
MLB公式サイトのジョン・モロシが「大谷がほどなく移籍先を決定する。今はトロントに向かっている途中だ」とX(旧ツイッター)に投稿。実際にアナハイムに近い空港から搭乗者不明のプライベート・ジェットがトロントへ向けて飛んでいたため、「ブルージェイズ入団」説が急速に強まった。
だが、『USA Today』紙のボブ・ナイチンゲールが「大谷はトロントには行ってない。ロサンゼルスの自宅にいる」と、モロシの報道を否定。ヘイマンら他の記者も相次いでこれに追随するなど情報が錯綜。結局、件のプライベート・ジェットには別人が乗っていたことが判明。モロシはSNS上で謝罪した。
▼12月9日
大谷が自身のインスタグラムでドジャースとの契約合意を公表。「ファンや球界関係者の皆様、決断まで時間がかかってしまい申し訳ありませんでした」と述べ、一連の騒動に終止符を打った。
▼12月11日
ドジャースが大谷との契約合意を正式発表。総額7億ドルのうち実に6億8000万ドルが「後払い」となる前代未聞の契約内容も明らかとなった。
構成●SLUGGER編集部
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