クロスタウン・ライバルのヤンキースはホアン・ソトを、同じナ・リーグに所属するドジャースは大谷翔平を獲得した。にもかかわらず、球界で最も豊富な資金力を誇るはずのメッツは、ここまで静かなオフシーズンを送っている。
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そもそも、メッツはソト争奪戦にも、(一時は移籍先候補に挙げられていたにもかかわらず)大谷争奪戦にも本格的には加わっていなかった。一体これはどうしてなのか?
ヒントは、今夏にマックス・シャーザー、ジャスティン・バーランダーをトレードで放出した際にビリー・エプラーGM(当時)が語ったとされるコメントにある。「2024年は橋渡しの年になる」というのがそれだ。
2021年のコーエン・オーナー就任以降、怒濤の勢いで大補強を続けていたメッツだが、今季は開幕から低迷。7月のトレード市場でシャーザー、バーランダーら投打の主力を放出してチーム再構築に着手せざるを得なくなった。 オーナーがその気になれば、ドジャースと同じように大谷獲得のために総額7億ドルを費やすことはできただろう。だが、そもそも大谷一人を獲得しただけでチームを再浮上させることは不可能だ。しかも、このオフの最大の補強ポイントは投手陣。今のメッツに最も必要なのは、25年以降も活躍が期待される若きエースだ。
このオフの市場で、その条件をクリアしている投手と言えば、山本由伸をおいて他にいない。現在25歳で、今後5年間がまさに全盛期。ただ、日本球界No.1投手と言えども、メジャー1年目はさまざまな困難に直面する可能性もある。本格化は2年目以降と考えれば、球団の再建ビジョンとも合致する。
だからメッツは、大谷にはあえて目を向けずに山本に照準を絞ってきた。それだけに、クロスタウンライバルのヤンキースや大谷獲得に成功したドジャース、レッドソックス、ブルージェイズといったチームに、何としても勝たなければならないのだ。
構成●SLUGGER編集部
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このオフの市場で、その条件をクリアしている投手と言えば、山本由伸をおいて他にいない。現在25歳で、今後5年間がまさに全盛期。ただ、日本球界No.1投手と言えども、メジャー1年目はさまざまな困難に直面する可能性もある。本格化は2年目以降と考えれば、球団の再建ビジョンとも合致する。
だからメッツは、大谷にはあえて目を向けずに山本に照準を絞ってきた。それだけに、クロスタウンライバルのヤンキースや大谷獲得に成功したドジャース、レッドソックス、ブルージェイズといったチームに、何としても勝たなければならないのだ。
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