山本由伸がドジャースと12年3億2500万ドルで契約合意に達した。
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注目するべきはその契約額だ。3億2500万ドルは、ゲリット・コール(ヤンキース)の3億2400万ドルをわずかに上回り、投手では史上最高額となる。
コールは9年契約、山本は12年契約で、年平均ではコールが上回るとはいえ、まだメジャーリーグで1球も投げたことのない男が、今季満票でサイ・ヤング賞を獲得した投手を上回る契約を手にしたのだから、大谷翔平とはまた違った意味で"規格外"の契約と言っていいだろう(しかもドジャースは加えてオリックスに5060万ドルを支払うのだ)。
3億2500万ドルのうち、実に5000万ドルがサイニング・ボーナス、いわゆる契約金で、大谷翔平の契約で話題になった後払いは一切ないという(ただ、ESPNのジェフ・パッサンによれば、時期は未定ながら2度のオプトアウト権が含まれているという)。
ところでこの契約金について、『ニューヨーク・ポスト』紙のジョン・ヘイマン記者が興味深い見解を披露している。「これだけの額の契約金が可能になったのは、大谷の年6800万ドルの後払いのおかげかも」とXに投稿。大谷の超異例の契約と山本の契約内容がリンクしているというのだ。 3億2500万ドルから契約金を引くと2億7500万ドル。これを12年で割ると年2300万ドル程度になる。球界最高給の先発投手が4000万ドル以上を得ていることを思えば、むしろ安い印象さえ受ける。契約期間が投手では異例の12年という超長期となっていることも相まって、年ごとの額はかなり低く抑えられている。
一方、大谷はすでに散々報じられているように契約期間中は年200万ドルしか受け取らない。つまり来季、ドジャースは山本と大谷2人に計2500万ドル程度しか払わずに済む計算だ。そこに、チーム内で飛び抜けて年俸が高い選手をできるだけ出さないようにしたい、という意図を読み取るのは決して不自然ではないだろう。
他球団との争奪戦に相次いで勝利し、2人の超大物日本人選手と歴史的な契約を結んだドジャース。豊富な資金力にモノを言わせているのは事実だが、その一方で将来も見越しつつ、賢く投資を分散している印象も受ける。この"深謀遠慮"が強さの秘密なのかもしれない。
文●SLUGGER編集部
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コールは9年契約、山本は12年契約で、年平均ではコールが上回るとはいえ、まだメジャーリーグで1球も投げたことのない男が、今季満票でサイ・ヤング賞を獲得した投手を上回る契約を手にしたのだから、大谷翔平とはまた違った意味で"規格外"の契約と言っていいだろう(しかもドジャースは加えてオリックスに5060万ドルを支払うのだ)。
3億2500万ドルのうち、実に5000万ドルがサイニング・ボーナス、いわゆる契約金で、大谷翔平の契約で話題になった後払いは一切ないという(ただ、ESPNのジェフ・パッサンによれば、時期は未定ながら2度のオプトアウト権が含まれているという)。
ところでこの契約金について、『ニューヨーク・ポスト』紙のジョン・ヘイマン記者が興味深い見解を披露している。「これだけの額の契約金が可能になったのは、大谷の年6800万ドルの後払いのおかげかも」とXに投稿。大谷の超異例の契約と山本の契約内容がリンクしているというのだ。 3億2500万ドルから契約金を引くと2億7500万ドル。これを12年で割ると年2300万ドル程度になる。球界最高給の先発投手が4000万ドル以上を得ていることを思えば、むしろ安い印象さえ受ける。契約期間が投手では異例の12年という超長期となっていることも相まって、年ごとの額はかなり低く抑えられている。
一方、大谷はすでに散々報じられているように契約期間中は年200万ドルしか受け取らない。つまり来季、ドジャースは山本と大谷2人に計2500万ドル程度しか払わずに済む計算だ。そこに、チーム内で飛び抜けて年俸が高い選手をできるだけ出さないようにしたい、という意図を読み取るのは決して不自然ではないだろう。
他球団との争奪戦に相次いで勝利し、2人の超大物日本人選手と歴史的な契約を結んだドジャース。豊富な資金力にモノを言わせているのは事実だが、その一方で将来も見越しつつ、賢く投資を分散している印象も受ける。この"深謀遠慮"が強さの秘密なのかもしれない。
文●SLUGGER編集部
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