MLB

ブルージェイズ、元中日ロドリゲスと合意もファンの心境複雑「“お気に入り選手”元広島ジャクソンとの再契約が閉ざされる」とブ軍メディア

THE DIGEST編集部

2024.01.19

ブルージェイズとの合意報道が出たロドリゲス(左)と、FAになったジャクソン(右)。(C)Getty Images

『MLB.com』などは1月17日、トロント・ブルージェイズが元中日ドラゴンズの投手ジャリエル・ロドリゲスと4年3200万ドル(約47億3000万円)で合意したと伝えた。「オフシーズン後半の最大の動きだ。全米記者協会に所属するスポーツジャーナリストのフランシス・ロメロ記者が最初に報じ、『MLB Network』のジョン・モロシ記者も報じた」と伝えている。

【PHOTO】さらなる飛躍を目指すトロント・ブルージェイズの菊池雄星を厳選ショットで特集!

 ロメロ記者によると数日以内にメディカルチェックを行ない、その後に契約する見込みだという。『MLB.com』は、「ロドリゲスは今オフ最大の"謎"だった。これまでキューバと日本でプレー。キューバ代表として2023年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場したが、それ以来、試合で投げていない。その後、所属する中日には戻らずに契約解除。FAとなっていた」と、状況を説明した。

 一連の報道には、ブルージェイズ専門サイト『Jays Journal』も反応。「ロドリゲスの加入で投手陣の厚みは増す。日本ではリリーバーだったが、ブルージェイズでは先発として考えられている」と伝え、ロドリゲスを歓迎した。

 その一方で、「このオフ、ブルージェイズは先発かリリーフ投手のいずれかひとりを雇用できる状況だった。ロドリゲスの加入によってそれが埋まったわけだ。これはつまり、ジェイ・ジャクソンとの再契約が閉ざされることを意味する」とも伝えている。

 このジャクソンとは、広島東洋カープや千葉ロッテマリーンズでもプレーした右腕のことだ。23年にブルージェイズで25試合に登板し、3勝1敗1ホールド、防御率2.12をマークするなど、ジャクソンは信頼されるブルペンのひとりだった。このオフにFAとなったものの、ブルージェイズと再契約する可能性も噂されていた。
 
 ジャクソンはブルージェイズ・ファンの"お気に入り選手"だった。23年7月6日にパートナーのサム・バウティスタさんが出産。しかし、予定日より15週間も早い早産で、新生児は集中治療室に入院となり、ジャクソンはオフのたびにユタ州の病院に足を運んでいた。

 バウティスタさんがSNSで子供の状況や、ジャクソンが絵本を読み聞かせしている写真などを共有すると、ブルージェイズ・ファンや似たような境遇の人たちが反応。大きな話題となった。困難な状況の家族を支えながら、ブルペン投手として役割をまっとうするジャクソンの姿は、多くの人の心を打った。

『Jays Journal』は、「ジャクソンがブルージェイズにいたのはわずか1年だったが、彼とその家族は、ジェイズ・ファンの心に確かな足跡を残した。現状では再契約する可能性がほとんどないため、残念ながら彼はトロントに戻らないだろう」と、ファンの悲しむ心情を表現している。そして同メディアはこのように記事を締めくくった。

「このオフ、ジャクソンに興味を持っている球団はいくつもあるという。23年にはメジャーのブルペンを担える能力を証明した。彼がどの球団と契約するのか、興味深く見守っていきたい」

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】「ベッツ、フリーマン、大谷翔平、マンシーがいる」複数球団からオファー受けたヘルナンデス、ドジャースを選んだ理由明かす「難しい決断ではなかった」

【関連記事】「お持ち帰りしたのかw」大谷翔平の"可愛く甘える"姿に反響止まず!「まるで少年」「無垢な笑顔に瞬殺」

【関連記事】「スズキの熱い打力が何を意味するのか」カブス専門メディアが鈴木誠也に大きな期待「チーム全選手のなかで予想数値が最も高い」