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MLB

「新たな悪の帝国」と表現されるドジャースの超大型補強。一方で古巣投手が「完全な悪役モード」と語った真意とは?

THE DIGEST編集部

2024.01.18

大谷や山本、グラスノー、ヘルナンデスと大物の獲得に成功したドジャース。大型補強には賛否両論も。(C) Getty Images

大谷や山本、グラスノー、ヘルナンデスと大物の獲得に成功したドジャース。大型補強には賛否両論も。(C) Getty Images

 大型補強を成功させたロサンゼルス・ドジャースに対して、他球団のファンからは厳しい目が注がれているようだ。

 今オフにドジャースは、10年総額7億ドル(約1015億円)で獲得した大谷翔平をはじめ、山本由伸、タイラー・クラスノー、テオスカー・ヘルナンデスといった高額給与の選手たちを次々と獲得。今オフだけで費やされた補強費用は、12億ドル(約1750億円)を超えるとされ、米球界を騒然とさせている。

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 しかし、超大型補強が実現した背景には、元来ドジャースに潤沢な資金があるだけでなく、大谷が交わした異例の後払い契約(7億ドルのうち97%にあたる6億8000万ドルを契約終了後に受け取るというもの)の効果もあり、球界に賛否両論の様々な議論を巻き起こしているのも事実だ。

 ドジャース専門サイト『DODGERS NATION』も「ドジャースは2024年のMLBで最も嫌われているチームになる軌道に乗っているようだ」としたうえで、今オフの補強によって「新たな悪の帝国に変わりつつある」と現状を表現している。

 そんななか、同メディアは元ドジャースの投手で、現サンフランシスコ・ジャイアンツのロス・ストリップリングの発言に注目。同投手は現地ポッドキャスト番組『Foul Territory』において、「ドジャースがやってきたことに関して言えば、ある意味、彼らは完全な悪役モードに入っているだけだと私は思う。彼らは常に多くの給与を支払っているが、ドラフトとタレント育成の面で信じられないほどの仕事をしてきた」と語り、高額年俸の選手を雇い入れるだけでなく、ファームチームの充実にも力を入れてきたと見解を示している。

 続けて「(2020年の)ワールドシリーズでは、チームに16人ほどの生え抜き選手がいたと思う。今はフレディ(フリーマン)、ムーキー(ベッツ)、ショウヘイ、ヤマモト(といったスター選手)を彼らは全員迎えにきている」と述べ、ドジャースのチーム強化については育成と補強の二つの側面があり、現状では資金力を背景にした補強が際立つ局面にあると捉えているようだ。

 ドジャースのチーム強化の手法に対して、冷静な見解を披露したストリップリング。同メディアは、彼もまた「ロサンゼルスからナ・リーグ西地区の覇権を奪還するために全力を尽くすだろう」と、今はライバルチームに在籍する古巣選手の健闘に思いを馳せた。

構成●THE DIGEST編集部
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