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プロ野球

DeNA期待のプロスペクト捕手・松尾汐恩が“戸柱漢塾”で得た心技体「今年はやってやりますよ」

THE DIGEST編集部

2024.01.30

一軍レギュラーを目指す2年目の松尾。写真:萩原孝弘

一軍レギュラーを目指す2年目の松尾。写真:萩原孝弘

☆先輩キャッチャーとの出会い

 2023年のドラフト会議。ベイスターズは大阪桐蔭高校で全国制覇も果たしたキャッチャー・松尾汐恩を1位指名した。新人合同自主トレを問題なく完走し、大きな期待を受けて春季キャンプではA班(一軍)に大抜擢。18歳は意気込んで沖縄に飛んだが、プロの一線級の世界は想像の遥か上をいっていた。

 ブルペンで最初にボールを受けたのは剛腕左腕のエドウィン・エスコバーで「捕るのが精一杯でしたよ」と目を丸くした。結果「ホントにあんま覚えてないんですよ。自分のやらなければいけないことに精一杯すぎて…」と反芻。「雰囲気にも馴染まなければであったり、考えないといけないことが色々ありすぎて、アタマがいっぱいいっぱいでしたね」と苦心の時を過ごした。

 しかしこの抜擢が、ひとつのターニングポイントとなった。それは長年ベイスターズのホームを守り続ける戸柱恭孝との出会い。その一挙手一投足に「キャンプの最初の頃から自分の目で見させてもらって、すごく尊敬できるんですよ」と心酔。迷わず教えを請いにいった。

 普段から「色んな面でチームのプラスになれるように全力でやっていきたい。若い子のサポートもしっかりやっていかないといけない立場」とチームのために、自らの経験を伝授することを厭わないと公言している戸柱への師事で「野球はもちろんなんですけど、色々な面で学ばせていただきました」とプロでの道しるべができた。
 
☆1年目から顕した頭角

 ルーキーイヤーは一度一軍に上がったものの、目指していたデビューはお預けとなったが「一年間鶴さん(鶴岡一成コーチ)にずっと見ていただいて。本当に感謝しています」と言う。転向したのは高校2年時とまだ経験の浅い松尾に、捕手としてのイロハを教わりながらファームでは主戦級キャッチャーとして研鑽を積んだ。

 4月にはサイ・ヤング賞投手のトレバー・バウアーともバッテリーを組み、観客も報道陣も多く詰めかける中、サヨナラヒットで試合を決めるなど“持ってる”一面を満天下にアピール。他にもイースタン・リーグ12人目のサイクルヒットを達成し、オフにはNPBアワードで表彰されるなど、実り多い一年となった。
 
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