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プロ野球

“超大物”にも臆せずリード!バウアーが「素晴らしいキャッチャーだ」と激賞したハマのドラ1捕手・松尾汐恩の凄み

THE DIGEST編集部

2023.04.26

バウアーとバッテリーを組んだ松尾。この経験は前途有望な若武者にとって大きな刺激となった。写真:萩原孝弘

バウアーとバッテリーを組んだ松尾。この経験は前途有望な若武者にとって大きな刺激となった。写真:萩原孝弘

 大阪桐蔭高時代に4季連続で甲子園の土を踏み、3年春には全国制覇を達成。三拍子揃った世代ナンバーワンキャッチャーとして、昨秋にドラフト1位で横浜DeNAベイスターズに入団した松尾汐恩。今春のキャンプでは一軍メンバーに抜擢され、最後まで完走した逸材は、いまファームでじっくりと研鑽を積んでいる。

 そんな未来の正捕手候補が、去る4月22日に平塚で行なわれた二軍戦で“話題の超大物”とバッテリーを組んだ。そう、今年3月に電撃入団をしたトレバー・バウアーである。

 この試合は80球が目処の登板だったバウアーは6回途中で降板したが、4回一死までパーフェクト、5回まで無失点と好投。結果的に5回0/3(77球)を投げ、被安打2、2奪三振、与四死球2、1失点という内容だったが、それを小さくない影響を与えたのは女房役を勤め上げた松尾だった。

 試合後にバウアーは「すごくいいコンビネーションでやれたと思う。彼は素晴らしいキャッチャーだと、今日の試合でも感じた。キャッチング、ブロッキング、相手のバッターの反応を見てのリードも素晴らしかった」と18歳を絶賛。4回2死一、二塁からのバッテリーエラーでピンチを広げた場面もあったが、「1個だけパスボール(記録はワイルドピッチ)があったけど、あれは完全に僕が悪い。ボールの投げどころが悪かったと思っている」と松尾を責めなかった。
 
 また、バウアーは「イニング間で彼と話をしたけど、その時も自分の伝えていることは彼も理解して、同じことを共有できたかなと思う」とコミュニケーションスキルにも問題なしと太鼓判を押した。

 では、松尾はメジャーリーグでも屈指の実力を誇った剛腕に何を思ったか。「初めて組んだ」という当人に聞けば、主に2つのポイントに大投手の凄みを感じたという。

 まずは、メジャーでも一線級の球質だ。松尾は「相手が分かっていても打てない真っ直ぐだったり、スライダーは、本当にすごいなという印象を受けました」とこの日の最速154キロをマークした4シームや来日して以来多くの選手が“エグい”と評する変化球に感服させられた。

 それだけではない。2回1死の場面で茂木栄五郎に投じたアウトコース低めから鋭く落ちた「スプリットチェンジ」にも「ブルペンではそんなに力を入れて投げていなかったので、自分が一番ああいう球が来て驚いたというか。『ああこんな球を投げはるんだ』と受けていて感じました」と吐露。思わず出身地の京都弁が口をつくほどに驚かされた。
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