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侍ジャパン

圧巻の2回4Kの金丸夢斗&戦慄の最速157キロの中村優斗に敵将脱帽! 衝撃の侍デビューを飾った“大学生コンビ”を称賛「素晴らしい選手に間違いない」

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2024.03.08

4奪三振した先発の金丸(左)と最速157キロを連発した中村(右)。2人とも衝撃の侍デビューとなった。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

4奪三振した先発の金丸(左)と最速157キロを連発した中村(右)。2人とも衝撃の侍デビューとなった。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 アマチュア球界の金の卵たちが躍動した。

 3月7日、「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」の第2戦が京セラドーム大阪で行なわれ、侍ジャパンが6人の継投による完全試合を達成。欧州代表をシャットアウトし、強化試合を2連勝で終えた。

 先発の大役を任された関大の金丸夢斗が2回を投げて4つの三振を奪い、無安打無失点の快投。2番手で引き継いだ中村優斗(愛知工大)は最速157キロの速球を披露し、1イニングをわずか11球で料理。大学生コンビが衝撃のピッチングで、侍デビュー戦を終えた。

 素晴らしいピッチングで観衆を沸かせた金丸から、バトンを受けた中村は3回からマウンドに上がると、初球でいきなり155キロを計時。2球目はさらに1キロ増し156キロで先頭打者をあっさり二ゴロに打ち取る。

 そして次打者のマルティン・ムジークに対しては、初球157キロをマーク。この日の最速記録で、投げるたびに球速が上がる異次元のピッチングに球場ではどよめきが広がった。最後は切れ味鋭いスライダーで空振り三振に仕留めた。

 中村の躍動は止まらず、続く打者も156キロのストレートで遊ゴロ。三者凡退に打ち取ると、若き剛腕は右拳を少し挙げて喜んだ。圧巻のパフォーマンスに井端弘和監督をはじめ、ベンチは拍手喝采で21歳の右腕を称えた。
 
 鮮烈なパフォーマンスに敵将も脱帽している。欧州代表のマルコ・マッツィエーリ監督は先発した金丸と2番手で登板した中村の名を挙げ、「まだプロになっていない大学生の素晴らしい投手でも、このようにシャットアウトできる。日本代表に選ばれるぐらいの選手だから、いい選手に間違いない」と話し、2人のアマチュア選手のピッチングにお手上げだった。

 両投手とも実力はすでにプロレベルだと太鼓判を押したうえで、「いろいろな対応ができている。年齢は関係ない」と断じ、底知れない能力を認めている。

 先陣を切った金丸は「真っ直ぐの球威もあり、チェンジアップもスプリットもいい感じに抜かすことができたので良かったです」と大役に安堵。一方の中村は「侍ジャパンのマウンドということで、後ろで守っている方々がいつもテレビで見ている選手たちだったので、思いっきり投げることができました」と頼れる先輩たちのおかげで、初マウンドを楽しめたようだ。

 今秋のドラフト会議では1位指名が確実とされる両雄は、侍初陣で強烈なインパクトを残した。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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