悔しさを帯びた、射抜くような目線――。
2019年9月21日、横浜スタジアム。リーグ優勝を決めた巨人の選手たちがマウンドで歓喜している。その状況を力なく見つめていたDeNAの選手の中で、最後までバックヤードに戻ることなく唇を噛み締めていたのが、ルーキーの伊藤裕季也だった。
その表情からは、次のシーズンへの強い覚悟が見て取れた。
衝撃的なデビューを飾ったルーキーイヤーだった。8月8日の中日戦、宮﨑敏郎が骨折により登録抹消されると、右打者のバックアップとして初の一軍昇格。上がってきたばかりのルーキーについて、ラミレス監督は次のように語っていた。
「タイミングの取り方がかなり良く、スウィングを見るとスラッガーという感じ。二軍で10本塁打以上打っていて打点も40近く付いている。ハードにスウィングして、当たればボールはかなり飛ぶし、彼自身もそれを意識している」
佐野恵太も同様だが、ラミレス監督はセンスを感じさせるタイミングの取り方と、速いスウィングスピードを持つ選手を好む傾向がある。9日の中日戦で途中出場した伊藤は、さっそくマルチ安打を放って首脳陣の期待に応えた。
そしてこの試合終了後、ラミレス監督は「明日はスタメンで使います。初ホームランが出るといいですね」と、予言めいたことを語った。結果、それは的中することになる。
5番・セカンドで初のスタメン出場を果たした伊藤は、6回の3打席目に初ホームランを放つと、8回には2打席連続となる2ランを放ち、チームを勝利に導いた。特に2打席目は、ロドリゲスの151kmのストレートを跳ね返しての殊勲打であり、またプロの速球へのアジャストに苦労するルーキーとは違い、完璧に捉えた美しいホームランだった。
2019年9月21日、横浜スタジアム。リーグ優勝を決めた巨人の選手たちがマウンドで歓喜している。その状況を力なく見つめていたDeNAの選手の中で、最後までバックヤードに戻ることなく唇を噛み締めていたのが、ルーキーの伊藤裕季也だった。
その表情からは、次のシーズンへの強い覚悟が見て取れた。
衝撃的なデビューを飾ったルーキーイヤーだった。8月8日の中日戦、宮﨑敏郎が骨折により登録抹消されると、右打者のバックアップとして初の一軍昇格。上がってきたばかりのルーキーについて、ラミレス監督は次のように語っていた。
「タイミングの取り方がかなり良く、スウィングを見るとスラッガーという感じ。二軍で10本塁打以上打っていて打点も40近く付いている。ハードにスウィングして、当たればボールはかなり飛ぶし、彼自身もそれを意識している」
佐野恵太も同様だが、ラミレス監督はセンスを感じさせるタイミングの取り方と、速いスウィングスピードを持つ選手を好む傾向がある。9日の中日戦で途中出場した伊藤は、さっそくマルチ安打を放って首脳陣の期待に応えた。
そしてこの試合終了後、ラミレス監督は「明日はスタメンで使います。初ホームランが出るといいですね」と、予言めいたことを語った。結果、それは的中することになる。
5番・セカンドで初のスタメン出場を果たした伊藤は、6回の3打席目に初ホームランを放つと、8回には2打席連続となる2ランを放ち、チームを勝利に導いた。特に2打席目は、ロドリゲスの151kmのストレートを跳ね返しての殊勲打であり、またプロの速球へのアジャストに苦労するルーキーとは違い、完璧に捉えた美しいホームランだった。