スーパースターの一発が、まさかの空砲だ。

　現地８月24日、ロサンゼルス・ドジャースは本拠地でタンパベイ・レイズと対戦した。一時は大谷翔平の２戦連発となる41号２ランで逆転に成功したが、土壇場９回に追い付かれて延長戦の末に８対９で落とす痛恨の逆転負け。連勝は５でストップした。「１番・指名打者」でスタメン出場した大平はホームランを含む４打数２安打２打点の活躍だったが、勝利には結びつかなかった。

　ドジャースは初回、先発のクレイトン・カーショウが大乱調。３連打を含む４失点で、不安定な立ち上がりとなった。その裏のドジャースは大谷が外角低めの変化球をきれいに捉える痛烈な右前打。連続試合安打を７に伸ばしていたが、得点にはつながらず。３回までドジャース打線は９人で攻撃を終えていた

　４点を追うドジャースは４回裏、大谷が４球目をスイングした際、捕手のミットに当たり打撃妨害で出塁する。続くムーキー・ベッツが左翼線二塁打で大谷が一塁から一気にホームへ生還。スライディングせず圧倒的なスピードを見せつけ、反撃の狼煙を上げた。すると、１死三塁で４番テオスカー・ヘルナンデスが初球のカーブをセンターに豪快に弾き返す27号２ランで１点差に迫り、ドジャースベンチはさらに勢いを増した。

　５回表に犠牲フライで２点差とされたドジャースはその裏、ミゲル・ロハスが左適時打で再び１点差にすると、１死一塁で打席には大谷。カウント1-2から４球目のスプリットを右手一本ですくい上げると、打球は高々と舞い上がり右翼ポール際にギリギリ着弾。日本人スラッガーの２戦連発となる逆転41号２ランにドジャー・スタジアムは大歓声に包まれた。大谷は右手を突き出してダイヤモンドを一周しホームを踏むと、一塁ランナーのロハスとハイタッチを交わし、笑みがこぼれた。

　さらにドジャースは７回裏、ロハスに４号ソロが飛び出し７対５と点差を広げる。勢いに乗りたい大谷だったが、第４打席は浅い左飛に倒れた。
  　ところが、中継ぎ陣がこのリードを守れない。８回に１点を与えると、９回には守護神のエバン・フィリップスが先頭打者のジュニオール・カミネロに同点ソロ弾を献上。痛恨の一発を与えてしまい、試合は振り出しに。ドジャースは９回裏を無得点で終え、試合は無死二塁から始まるタイブレークの延長戦に突入した。

　ドジャースは６番手のジョー・ケリーが10回表に１アウト後、ホセ・カバジェロに２ランを浴び、ついにレイズに勝ち越しを許す。チームはその裏、無死二塁で大谷が５度目の打席を迎えたが、ライトに高く上がった打球は惜しくも右翼手の正面に。このあと犠牲フライで点差を１点に縮めたが、反撃もここまで。最後はフレディ・フリーマンが平凡な二ゴロに終わりゲームセット。ドジャースは勝ちゲームを落とす痛い敗北となった。

構成●THE DIGEST編集部

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