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今永昇太の先発試合は驚異の勝率79%! 圧巻奪三振ショーで今季14勝目の左腕を、地元紙は新人王に激推し。”サイ・ヤング賞”の可能性も指摘

THE DIGEST編集部

2024.09.17

今永はメジャー自己最多11Kで今季14勝目を飾った。(C) Getty Images

今永はメジャー自己最多11Kで今季14勝目を飾った。(C) Getty Images

 日本人サウスポーの勢いが止まらない。

 現地9月16日、シカゴ・カブスの今永昇太が本拠地で行なわれたオークランド・アスレティックス戦に先発し、メジャー自己最多となる11奪三振の好投。6回99球を投げて5安打2失点に抑え今季14勝目を飾るとともに、シーズン規定投球回数「162」もクリア。日本人左腕としては2002年の石井一久(ロサンゼルス・ドジャース)に並びシーズン最多勝利となった。

 今永は初回、先頭打者にいきなり初球を三塁打とされるも、後続を打ち取って無失点。3回には四球をきっかけに2ランホームランを浴びるも、4回までに味方打線が9得点を奪う猛攻で大量援護をもらい、その後はゼロを刻む。6回には2つの空振り三振を奪い、メジャー3度目となる二桁奪三振を挙げ、防御率は3.03となりリーグ3位にまで浮上。奪三振と与四球の割合を示す「K/BB」は6.07で、こちらは同トップに立った。

 チームの完勝に大きく貢献した今永。日本人ルーキーの躍進には地元記者から賛辞が上がっている。シカゴを拠点にする日刊紙『Daily Herald』は、今永の好投を伝えるとともに同投手の新人王、さらには最も優れた投手に贈られるサイ・ヤング賞に激推しした。
 
 記事内では「今シーズンのカブスは不甲斐ない成績に終わるかもしれないが、明るい話題がないわけではない。その筆頭がショウタ・イマナガの活躍だ。日本からこの31歳の左腕と契約したのは、まさに天才的だった」と昨年オフの獲得は大成功だと激賞。さらに、「オークランド戦で彼はシーズン最多の11奪三振を記録し、28試合で18回目のクオリティスタート(先発投手が6イニング以上を投げ、かつ自責点を3以内に抑えた時に記録されるもの)を達成した。カブスはイマナガが先発した試合で22勝6敗となっている」と79%の高い勝率だと付け加えた。

 記事を執筆したマイク・マグロウ記者は「おそらく、残り2試合の先発でこのラインをキープできれば、イマナガは2016年のカイル・ヘンドリックス(2.13)とジョン・レスター(2.44)以来、カブスの先発投手としては最も低い防御率となる」と予測したうえで、「イマナガはナショナル・リーグのサイ・ヤング投票でトップ3に入る可能性が高い」と言及。メジャー1年目ながら、投手の最高栄誉を受賞してもおかしくないと断じた。

 さらに、「ナショナル・リーグの新人王は興味深いものになるだろう」と記し、サンディエゴ・パドレスのジャクソン・メリルと、ミルウォーキー・ブルワーズのジャクソン・チョウリオが新人王を争う最大のライバルに挙げている。

 試合後、今永は「勝利数にはあまりこだわっていない。いつ先発しても、チームの勝利に貢献することの方が大事だと思っています」と答え、いつも通りフォア・ザ・チームを強調する。記事では最後に「カブスは77勝73敗とし、ナショナル・リーグのワイルドカード争いでは大きく後れを取っているが(出場圏内のニューヨーク・メッツと5ゲーム差)、今週のアスレティックスとワシントン・ナショナルズとのホーム7連戦を制すれば、望みをつなぐかもしれない」と、残り12試合でのポストシーズン逆転進出に期待を寄せた。

 日本人左腕の活躍が、今後のカブスの命運を握るかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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