キャンプインまであと半月。この時期の楽しみといえば、今季の布陣を夢想することだろう。どうすれば、チームのポテンシャルを最大限に引き出せるのか。ここでは、現在の戦力を分析し、得点力向上が見込める「最良のオーダー」を考察する。
◆ ◆ ◆
昨季は圧倒的な選手層を見せつけて3年連続の日本一に輝いた。ポストシーズン=短期決戦の戦いぶりは、まさに圧巻。また、釜元豪、周東佑京、高橋純平らを戦力に育て、ケガ人の穴を埋めた工藤公康監督の手腕も見事だった。
今オフは目立った戦力の流出がなく、大砲バレンティンを加えて打線の厚みが増しているのだから、向かうところ敵なしと言っていいだろう。
とはいえ、新シーズンのスタメンは、一度フラットに戻して考えた方がよさそうだ、例えば、誰にトップバッターを任せるのか。昨季のC Sファイナルステージでは、牧原大成がリードオフとして獅子奮迅の活躍を見せたが、彼のレギュラーシーズンでの出塁率は.267)と低く、適任者とは言い難い。
理想のオーダーは次の通りだ。
1(遊) 今宮健太
2(中)△柳田悠岐
3(右) グラシアル
4(指) デスパイネ
5(左) バレンティン
6(一)△中村晃
7(三) 松田宣浩
8(二)△牧原大成
9(捕) 甲斐拓也
※△は左打ち
1番で起用したいのは、今宮健太だ。昨季の今宮の成績を振り返ると、ランナーなしの打席数は242で、打率は.264。また、本塁打14本のうち10本がランナーなしの時に放ったものだ。この能力をフルに引き出す1番起用は、今宮にとっても好都合だろう。
今宮を1番に据えて、2番からOPSの高い打者を優先的に配置する。リーグを移ってきたバレンティンは未知数なところがあるにせよ、柳田悠岐、グラシアル、デスパイネと並ぶ自慢の大砲陣が揃って大崩れすることはないだろう。
6番は選手会長に就任した、選球眼の優秀な中村晃に任せたい。昨季の中村は怪我などもあって成績は下火になったが、復調すれば出塁率・決定打ともに期待できる。出塁率が高く、逆に得点圏打率が.250と決して高くない甲斐拓也は下位打線におき、上位打線にチャンスを作り出す役回りが良さそうだ。
取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【PHOTO】艶やかに球場を彩るMLBの「美女チアリーダーズ」!
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。
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昨季は圧倒的な選手層を見せつけて3年連続の日本一に輝いた。ポストシーズン=短期決戦の戦いぶりは、まさに圧巻。また、釜元豪、周東佑京、高橋純平らを戦力に育て、ケガ人の穴を埋めた工藤公康監督の手腕も見事だった。
今オフは目立った戦力の流出がなく、大砲バレンティンを加えて打線の厚みが増しているのだから、向かうところ敵なしと言っていいだろう。
とはいえ、新シーズンのスタメンは、一度フラットに戻して考えた方がよさそうだ、例えば、誰にトップバッターを任せるのか。昨季のC Sファイナルステージでは、牧原大成がリードオフとして獅子奮迅の活躍を見せたが、彼のレギュラーシーズンでの出塁率は.267)と低く、適任者とは言い難い。
理想のオーダーは次の通りだ。
1(遊) 今宮健太
2(中)△柳田悠岐
3(右) グラシアル
4(指) デスパイネ
5(左) バレンティン
6(一)△中村晃
7(三) 松田宣浩
8(二)△牧原大成
9(捕) 甲斐拓也
※△は左打ち
1番で起用したいのは、今宮健太だ。昨季の今宮の成績を振り返ると、ランナーなしの打席数は242で、打率は.264。また、本塁打14本のうち10本がランナーなしの時に放ったものだ。この能力をフルに引き出す1番起用は、今宮にとっても好都合だろう。
今宮を1番に据えて、2番からOPSの高い打者を優先的に配置する。リーグを移ってきたバレンティンは未知数なところがあるにせよ、柳田悠岐、グラシアル、デスパイネと並ぶ自慢の大砲陣が揃って大崩れすることはないだろう。
6番は選手会長に就任した、選球眼の優秀な中村晃に任せたい。昨季の中村は怪我などもあって成績は下火になったが、復調すれば出塁率・決定打ともに期待できる。出塁率が高く、逆に得点圏打率が.250と決して高くない甲斐拓也は下位打線におき、上位打線にチャンスを作り出す役回りが良さそうだ。
取材・文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)
【PHOTO】艶やかに球場を彩るMLBの「美女チアリーダーズ」!
【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。