ロサンゼルス・エンジェルス専門メディア『Halo Hangout』が、球団の体制を非難した。きっかけは米メディア『The Athletic』のサム・ブラム記者の記事だった。ブラム記者は才能のある日本人選手が急増している点に着目。その記事のなかで、エンジェルスが1年前の2024年シーズン開幕前に日本人スカウトを雇用したことを明かした。
近年、データ分析などのテクノロジーが急激に発展。海外選手のパフォーマンス評価が容易となり、MLB各球団はスカウティング部門を縮小する傾向にあるという。その分、データ分析や、選手育成に力を入れるようになった。
スカウト部門が縮小傾向にあるとはいえ、ほとんどの球団がアジア用のスカウトチームを編成しており、有力日本人選手の動向に目を光らせている。昨オフには山本由伸(ロサンゼルス・ドジャース)、今永昇太(シカゴ・カブス)が話題となり、両者は実際にシーズンで活躍。そして今オフには佐々木朗希や菅野智之らがMLBへの挑戦を表明しており、日本選手担当スカウトの重要性は年々高まっている。
そんななかで同メディアは、「多くの球団が日本に注目しているが、しかし、エンジェルスは違う。エンジェルスは2024年シーズンの前になって、ようやく日本専任スカウトを用意した。馬鹿げた行為だ。国際スカウティングのスタッフはいるが、データ技術革新の波が実務を容易にする以前から日本専任スカウトがいなかった。オーナーのアート・モレノは各部門に十分なリソースを割けず、他球団に追いつくことができていない。ロースターに適した選手を見つけられないのは当然だ。オーナーがフロントオフィスに権限を与えていないから、球団としての武器がないのだ」とエンジェルスとモレノを非難した。
【動画】MLBが配信した大谷翔平の2024年ハイライト
「エンジェルスは米国と日本の両方で、将来のスター選手をアナハイムに呼び寄せる適切なインフラを欠いており、大谷翔平が在籍していた時でさえ、名声と日本人選手を獲得する利益を得られなかった。もし、ドジャースが現在やっているように、大谷のスター性を利用して日本人選手の獲得に役立てる先見の明がチームにあったら、いまの日本人選手ブームに最初から参加できたはずだ。ドジャースは佐々木朗希と契約する最有力候補であり、大谷の存在が佐々木の決断に影響を与える可能性が高い。2017年12月にエンジェルスが大谷と契約できたのは、当時のビリー・エプラーGMが個人的に何年も前から大谷をスカウトしていたから。エンジェルスが大谷を獲得できたのは奇跡で、誰も予想していなかった」
今オフにエンジェルスは菊池雄星と3年契約を締結。さらに菅野智之にも関心を示していると報じられている。同メディアは、「日本人スカウトを雇用する前、スカウトの体制がどのようなものだったのか不明だが、エンジェルスは他球団に多くの面で遅れをとっている。山本、今永、鈴木誠也(カブス)、千賀滉大(メッツ)、吉田正尚(レッドソックス)、松井裕樹(パドレス)といった選手たちが近年MLBにやってきて活躍しているが、エンジェルスが契約した選手はいない」として、日本人選手の活躍に期待を込めた。
構成●THE DIGEST編集部
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スカウト部門が縮小傾向にあるとはいえ、ほとんどの球団がアジア用のスカウトチームを編成しており、有力日本人選手の動向に目を光らせている。昨オフには山本由伸(ロサンゼルス・ドジャース)、今永昇太(シカゴ・カブス)が話題となり、両者は実際にシーズンで活躍。そして今オフには佐々木朗希や菅野智之らがMLBへの挑戦を表明しており、日本選手担当スカウトの重要性は年々高まっている。
そんななかで同メディアは、「多くの球団が日本に注目しているが、しかし、エンジェルスは違う。エンジェルスは2024年シーズンの前になって、ようやく日本専任スカウトを用意した。馬鹿げた行為だ。国際スカウティングのスタッフはいるが、データ技術革新の波が実務を容易にする以前から日本専任スカウトがいなかった。オーナーのアート・モレノは各部門に十分なリソースを割けず、他球団に追いつくことができていない。ロースターに適した選手を見つけられないのは当然だ。オーナーがフロントオフィスに権限を与えていないから、球団としての武器がないのだ」とエンジェルスとモレノを非難した。
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