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昨季99敗のエンジェルスが「フランチャイズを好転させるチャンス」を逃した1つの決断...“20年代のMLB最悪のミス”は大谷翔平のトレード断念と米メディア

THE DIGEST編集部

2025.01.14

FAでドジャースに移籍した大谷。(C)Getty Images

FAでドジャースに移籍した大谷。(C)Getty Images

 米大手スポーツ局『ESPN』はこのほど、「2020年以降のMLB全チームの最悪のミスランキング」を紹介。ワースト1位には日本人選手にまつわるエピソードがランクインした。

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 同ランキングを作成したデビッド・シェーンフィールド記者は、各球団のフロントオフィスが近年成熟してきたために“大きなミス”と呼べるような判断は少なくなってきていると前置きしつつ、悪いトレード、悪い契約、さらにはポストシーズンでの誤った采配などはまだ見られると指摘。過去5年の各球団の“最悪のミス”をランキング形式で紹介した。

 最も低い第30位は、2022年に救援投手タナ―・スコットをマーリンズにトレードしたボルティモア・オリオールズ。制球に難があり、21年シーズンには防御率5.17を記録するなど苦しんでいたスコットだったが、移籍後の23年シーズンから2シーズンで防御率2.04、150イニングで188奪三振を記録するなど球界トップクラスのリリーフ投手として才能を開花した。一方、弱小球団だったオリオールズも23年には101勝を挙げて地区優勝を果たし2年連続でポストシーズン進出を果たすなど成功を収めているため、第30位となった。

 他には、記憶に新しいところで、第18位のニューヨーク・ヤンキースが24年シーズンのワールドシリーズ第1戦で1か月以上マウンドを離れていたネスタ―・コルテスをリリーフ登板させ、ロサンゼルス・ドジャースのフレディ・フリーマンに伝説的な逆転サヨナラ満塁ホームランを浴びた一幕も挙げられており、第4位には20年にムーキー・ベッツをドジャースにトレードしたボストン・レッドソックスがランクインした。

 そして、全球団で“最悪のミス”として紹介されたのが23年のトレード期限に大谷翔平をトレードしなかったロサンゼルス・エンジェルスだ。この決断により、大谷はオフにFA、つまり見返りなしでエンジェルスを離れ、翌シーズンに同じロサンゼルスの名門球団で自身初のワールドシリーズ制覇を達成した。

 期限間近の現地7月26日に球団が大谷のトレードを断念したとの情報がリークされた時に地区首位とは7ゲーム差開いており、データ分析会社『FanGraphs』によると、ポストシーズン進出の確率はわずか16.7%。実際にエンジェルスは8月に入ってから7連敗を喫し、大谷は右ひじの怪我でシーズン終了を待たずしてエンジェルスでのプレーを終えた。

 同メディアはエンジェルスが大谷のトレードに踏み切っていた場合、「2015年以来勝利のなかったフランチャイズを好転させるチャンスである、プロスペクトの大規模なリターンをもたらしただろう」とし、さらに「シーズン終了後にフリーエージェントとして大谷と再契約する可能性はほとんどないように見えた」とエンジェルスの見通しの甘さを批判した。

 そして、オーナーのアルテ・モレノ氏についても「大谷をトレードで手放したオーナーとして知られることを望んでいなかったが、結果的にはそれどころか、大谷とマイク・トラウトを擁しても、優勝できなかったオーナーとして語り継がれることになった」と“ワースト”たる所以を強調した。

構成●THE DIGEST編集部

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