専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
MLB

「北米スポーツ界で最悪のオーナー」エンジェルスのアート・モレノに酷評の嵐「得意技は“節約”と“干渉”だ」地元メディア断罪「なぜ23年に売却しなかった?」

THE DIGEST編集部

2025.01.14

低迷するエンジェルスの元凶として、よく名前が挙げられるオーナーのモレノ。(C)Getty Images

低迷するエンジェルスの元凶として、よく名前が挙げられるオーナーのモレノ。(C)Getty Images

 ロサンゼルス・エンジェルスのオーナー、アート・モレノが酷評されている。エンジェルス専門メディア『Halo Hangout』は、「エンジェルスはなぜこんなにひどいのか。そしてアート・モレノは北米スポーツ界で最悪のオーナーかもしれない。MLBに精通する記者たちの評価が、問題の本質を示している」と伝えた。

 2024年に球団ワースト記録の99敗を喫したエンジェルスは、25年シーズンの反撃を狙って今オフに積極補強を行なった。菊池雄星、カイル・ヘンドリックス投手、トラビス・ダーノー捕手、ケビン・ニューマン内野手、ホルヘ・ソレア外野手らと次々と契約し、ストーブリーグ序盤の中心球団となった。

 それでも、11月27日に発表した菊池の獲得を最後に、補強のニュースはパッと止まってしまった。

「突然、エンジェルスが移籍市場でストップした理由は、オーナーのモレノだ。得意技の“節約”とフロントへの“干渉”を繰り出している。獲得できるFAは数人いるが、いつまでたってもインパクトのある選手を獲得できない」

 こうしたエンジェルスの動きについて、同メディアはMLB情報に詳しい3人の記者のコメントを掲載した。

「米紙『New York Post』のジョン・ヘイマン記者は、“モレノはもうひとりの大打者を獲得したいと考えている。それはアンソニー・サンタンダーの可能性がある”と伝え、米メディア『FanSided』のロバート・マレー記者は“もうひとりの打者を検討しているが、実現できていない唯一の理由は価格だ”と報道。『The Athletic』のケン・ローゼンタール記者は“モレノは予測不可能な人物だ”と評している」

 同メディアは、「MLBに精通する記者たちの評価が、問題の本質を示している」とした。一線級の投手ではなく強打者を好む性格、時に衝撃的な大型契約を行なうものの節約を基本としている点、再建するのか勝てるチームを作るのかはっきりしない点を含め、10年もポストシーズンに進めない低迷期から脱する具体策を示せないモレノを、「北米スポーツ界で最悪のオーナーかもしれない」と断罪した。

【画像】球界を牽引するスター選手たちの「高校」「大学」当時の秘蔵写真!
 
「菊池やソレアを獲得し、モレノやペリー・ミナシアンGMは勝利を目指すと公言しているが、ほとんどのMLB専門家たちはエンジェルスがア・リーグ西地区の最下位に終わると予想している。モレノは、日々、週ごと、年ごとの方法論と実践内容が途方もなく時代遅れで、野球の勝利に貢献していないことをまだ学んでいない。フロントオフィスは小さすぎるし、3Aなどマイナーの系列チームは有望な選手が成長する環境にない。そういえば、このオーナーは大谷翔平からの再契約の提案を断った人物だった」

 2014年を最後にポストシーズンに進んでおらず、近年は毎年のように再建を叫ばれながら、再建とも勝利を目指すとも目的がはっきりしないチームを編成。結果的にエンジェルスは長期の低迷期に迷い込んでいる。

「モレノは以前からのやり方を変えていない。つまりこの人物が球団を売却しない限り、フランチャイズがふたたび成功する道はない。なぜ、モレノは23年シーズンの前に売却しなかったのだろうか」

 エンジェルスのファンが望むオーナーの球団売却は、22年から23年にかけて実現しそうだった。モレノは22年8月に球団の売却を表明。手続きを進めていたなか、23年1月に突如として身売りを中止した。この決定にエンジェルスのファンは落胆を隠せなかった。

 エンジェルスが復活の第一歩を踏み出すには、モレノの球団売却が必須。地元メディアやファンはそう信じている。

構成●THE DIGEST編集部

【記事】菊池雄星のエンジェルス1年目は“11勝・防御率3.75”、米データ会社予想に「失望させるかもしれない」エ軍メディアは半信半疑「6月に34歳になる投手が…」

【記事】「いくつかの球団は混乱」佐々木朗希の海外FA、国際独立野球協会が制度見直し訴え! 「ササキがMLBを動かすかもしれない」と米メディア

【記事】トレードの噂が消えないレッドソックス吉田正尚に指揮官は外野手復帰を示唆。昨シーズンDH専念の理由を説明

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号