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MLB

日米で波紋広げたイチロー“満票ならず”の殿堂入り。満票選出の行方が南米メディアで異例の特集「シアトルの伝説的外野手」

THE DIGEST編集部

2025.01.18

イチロー氏は資格獲得初年度で日本の野球殿堂入りを果たした。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

イチロー氏は資格獲得初年度で日本の野球殿堂入りを果たした。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 稀代の安打製造機の偉業は異国からも脚光を浴びている。

 野球殿堂博物館は2025年野球殿堂入りを1月16日に発表し、オリックスやMLBシアトル・マリナーズなどで活躍したイチロー氏(マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクター)と、中日ドラゴンズ一筋でNPB歴代最多407セーブをマークした岩瀬仁紀氏を選出した。特にイチロー氏は史上初となる満票での殿堂入りに26票足らなかったが、全349票のうち323票(92.6%)と高い得票率で、史上7人目となる資格獲得初年度での当選となった。その一報には古巣マリナーズをはじめ米国内からも祝福のメッセージが寄せられるなか、野球が盛んな中南米メディアからも熱い視線が注がれた。

 イチロー氏は1994年にプロ野球史上初となるシーズン200安打超えを果たし、7年連続でパ・リーグ首位打者に君臨するなど、NPBで輝かしい実績を残した。ポスティングシステムを利用して2001年にシアトル・マリナーズに移籍すると、MLB1年目で首位打者と盗塁王のタイトルを獲得し、ア・リーグ新人王に輝いた。04年にはメジャーのシーズン歴代最多安打記録を塗り替える262安打を放ち、米球界に「Ichiro Suzuki」と名を刻んだ。
 
 世界中の猛者が集うメジャーリーグで計19年間プレーし、通算3089安打、打率.311を記録してユニホームを脱いだイチロー氏。その功績に喝采を送るのは、実は日米メディアだけではない。ベネズエラを代表するスポーツ専門メディア『Lider en deportes』は同氏が日本野球の殿堂入りを果たしたことを報じると、「シアトルの伝説的な外野手は感謝の意を表し、今後も野球界に携わっていくと断言した」と喜びのコメントを紹介した。

 同メディアはイチロー氏が日米で残した実績に触れ、同氏が述べたスピーチにも注目。「私の今の大きな目標、そしてモチベーションは未来を担う子供たちです。身体が動く限り、野球に携わり、日本の野球界に貢献したい」という燃え尽きることのない野球への情熱に感服し、「一躍スターダムにのし上がった彼のキャリアは歴史に残る」と賛辞を惜しまなかった。
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