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ひげ解禁のヤンキース「しかし、フアン・ソトが嫌った古いルールは廃止していない」米メディアが指摘「確かに事態は悪化した」

THE DIGEST編集部

2025.02.25

24年に所属したヤンキースではなく、同じニューヨークのメッツと契約したソト。ヤンキースがソトとの再契約を逃した敗因のひとつは、球場のスイートルームの提供拒否だと言われている。(C)Getty Images

 現地2月21日、ニューヨーク・ヤンキースは長年の伝統として禁止にしていた「ひげ」を解禁した。これまで選手、監督、コーチは口ひげ以外は認めていなかったが、整える条件付きであごひげなどを認めた。

 剛腕オーナーで知られた故ジョージ・スタインブレナーが、1973年に口ひげ以外は認めないとする規律を導入。それから52年後、その息子で現オーナーのハル・スタインブレナーが、アーロン・ジャッジら現役選手やOB選手から意見を聞いたうえで「これまでの方針を転換する適切な時期を迎えた」として、ひげの解禁に踏み切った。

「ひげ解禁」が大きな話題となるなか、米メディア『FanSided』のマーク・パウエル記者は現地2月23日の記事で、「ひげの規則を変更したヤンキースは、しかし、フアン・ソトが嫌がった古いルールは廃止していない」と指摘した。

 その古いルールは、今オフに巻き起こったソトのFA争奪戦で注目されたものだ。「ジョン・ヘイマン記者によると、ヤンキースはソトが求めたヤンキー・スタジアムのスイートルームの提供を拒否した。これがソトを逃した直接の原因ではないものの、確かに事態は悪化した。ヤンキースはデレク・ジーターやジャッジといったレジェンドにも、同じ対応をしている」と伝えた。

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「ヤンキースは、ジーターやジャッジが支払ってきたのに、ソトにスイートルームを提供することは認めなかった。球団は"値引き"する準備はあるとしたが、基本的にルールを変える意思はなかった」

 パウエル記者は、「スイートルームを提供しないルールは、球団の利益につながるのだろうが、現役の選手や将来のFA選手は、そういった契約内容を気にすることがある。(ソトが加入した)ニューヨーク・メッツやロサンゼルス・ドジャースのような競合球団は、球場のスイートルームの提供に否定的ではない」とし、「ヤンキースは補強戦略に影響が出ないようひげを解禁したが、スイートルームの提供についても見直すべきだろう」と主張した。

構成●THE DIGEST編集部

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