東京シリーズ成功にかけるMLBの“本気”を感じた歴史的な１日だった。

　３月18日、「MLB東京シリーズ2025」の開幕戦が東京ドームで行なわれ、ロサンゼルス・ドジャースがシカゴ・カブスを４対１で下した。大谷翔平と鈴木誠也がスタメンに名を連ね、山本由伸と今永昇太によるメジャー史上初の日本人開幕投手による投げ合いが実現した裏で、MLBが演出した日本の人気アニメとコラボしたオープニングセレモニーが大きな反響を呼んだ。
【動画】「日本⇔MLBに渡った怪物」「たくさんのピカチュウ」話題を呼んだ開幕戦オープニングセレモニー完全版

　６年ぶり６度目の日本開催となったMLBの開幕戦。2025年シーズンの幕開けを告げる試合前のセレモニーは、これまでの日米の歴史が詰まった特別な演出の連続であり、冒頭から心をワシ掴みにされるようなものばかりだった。
  　まず球場の照明が消え、真っ暗になるとマウンド上に白いユニホームを着た野球少年にスポットライトが当たる。しかも、その手には野球ボールではなく人気ゲームシリーズ「ポケットモンスター（通称ポケモン）」に登場するポケモンを収容する専用アイテムであるモンスターボールが握られていた。

　その少年が打席に向かってボールを投げると、『MONSTER（怪物）』の文字が浮かび上がる。次に「A POWERFUL BASEBALL PLAYER MLB MONSTERS CAME TO JAPAN（日本にやってきたMLBの怪物）」と題し、ベーブ・ルース、ルー・ゲーリック、ジャッキー・ロビンソン、ケン・グリフィーJr.、サミー・ソーサ、マイク・ピアザが紹介される。すると今度は、「JAPAN MONSTER WENT TO MLB（MLBへ渡った日本の怪物）」として、野茂英雄、イチロー、松井秀喜、松坂大輔、福留孝介、黒田博樹、和田毅が紹介された。

　そのあと大谷、山本、今永、鈴木といった両チームを代表する選手たちのスーパープレーが映し出され、満員に膨れ上がった球場の期待感をさらに煽った。