ロサンゼルス・ドジャースが破竹の開幕８連勝だ。試合を決めたのは、大谷翔平のひと振りだった。５対５で迎えた９回裏の第５打席、大谷はブレーブスの守護神ライセル・イグレシアスのチェンジアップを完璧に捉え、自身二度目のサヨナラ弾を叩き込んだ。

「本当に甘い球、ムーキー（ベッツ）につなぎたいなという気持ちで打席に入ったので、たまたま甘い球をああいう形でホームランにできてよかった。シンプルに甘い球を狙って、ボールだったら出塁できればいいと思っていた」と大谷は振り返った。

　ドジャースは開幕８連勝のうち、６度が逆転勝利。「全部（の試合で）そうですけど、中継ぎが本当に踏ん張ってくれて、打線に対して奮起というか、チャンスを与えてくれている。その結果が後半の逆転につながっていると思う」と、ブルペン陣の奮闘を称えた。

　さらに大谷が称賛したのはマックス・マンシーだ。「きょうはタイ（同点）になった時点で、うちの流れなのかなという雰囲気のなかでいったので、どちらかというと、マンシーの打席のほうが難しかったのかなと。あのヒットが本当にチームを救ってくれたと思う」と語った。マンシーは３対５のビハンドだった８回、２死二、三塁で同点に追いつく適時打を放っていた。

【動画】マンシーの適時二塁打と大谷翔平のサヨナラ弾！
  　この試合は、観客に大谷のボブルヘッド人形が配布された大谷の“ボブルヘッドデー”。試合前から大谷人形を求めるファンで、球場には長蛇の列ができていた。「これだけ多くの人に集まってもらって、選手冥利に尽きるというか。選手の糧になっていると思う。観客から“ボブルヘッドデーだから打てよ”って言われたから、打ててよかった」。安堵の笑顔を見せた大谷はファンの声援を力に変え、サヨナラ本塁打を放って見せた。

「本当にみんないい雰囲気というか。きょうに限らず、後半の逆転も多いですし、その雰囲気が次の日、次の日につながって連勝につながっていくなと思っています」

　ドジャースの開幕８連勝は、1958年のロサンゼルス移転後に限れば球団記録。ブルックリン・ドジャース時代の1940年に開幕９連勝、1955年に開幕10連勝を成し遂げている。また『MLB.com』のサラ・ラングス記者によると、ワールドシリーズ王者の開幕８連勝は、1933年のヤンキースが達成した７連勝を抜いて過去最高記録となった。

“いい雰囲気”のドジャースは、はたしてどこまで歴史的連勝記録を伸ばしていくのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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