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山本由伸が7回9K無失点の無双ピッチ。米データが示す驚異的な「56.4%」

THE DIGEST編集部

2025.05.21

7回8K無失点の無双ピッチングをみせた山本。圧巻の投球に賛辞が止まない。(C)Getty Images

7回8K無失点の無双ピッチングをみせた山本。圧巻の投球に賛辞が止まない。(C)Getty Images

 現地5月20日、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸が本拠地でのアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦に先発し、7回を投げ1安打9奪三振、無失点の好投を披露した。チームが9回に同点にされ右腕の勝ち星は消えたが、メジャー自己最多110球の熱投に現地メディアから賛辞が止まない。
【動画】山本由伸が7回1安打9Kの快投!MLB公式も興奮した右腕の無双ピッチ

 まさにエースの姿だ。山本は初回を三者凡退に抑える快調な滑り出しを見せると、3回までひとりのランナーも出さないパーフェクト投球を続ける。

 4回には2死から四球を出したが、動じることなく無失点。その裏に味方打線から先制点をもらうと、日本人右腕はさらにギアを上げて5回を三飛、見逃し三振、左飛に打ち取った。

 圧巻だったのは6回だ。先頭を153キロの直球で見逃し三振にすると、次打者はすべて変化球で攻めて最後はスプリットで空振り三振。1番のコービン・キャロルをカウント2-2で追い込むと、低めにズバッと投じた154キロの直球で見逃し。三者連続三振と圧倒的な投球を見せた。

 1点リードの7回、先頭のケテル・マルテにこの日初ヒットを許すと、次打者には暴投で進塁を許し得点圏にランナーを背負う。踏ん張りどころの右腕は内野ゴロ2つで2死までこぎ着けると、強打のガブリエル・モレノには四球を与え2死一、三塁のピンチを背負う。本拠地ファンの歓声を後押しを受けた山本はカウント2-2からの6球目、カットボールで空振り三振に仕留めると雄叫び。ピンチを切り抜けた日本人右腕に球場は割れんばかりの大歓声を送り、ナインもエースをハイタッチで労った。
 
 山本の無双ピッチングはデータでも特筆な数値を叩き出している。メジャー投手のあらゆる投球データを分析している『TJStats』は山本のチャート表を公開。「ヨシノブ・ヤマモトは今日、ダイヤモンドバックスを7イニング無失点に抑えた。彼は防御率を1.86まで下げた」と記し、空振り率56.4%という驚異的な数字に注目した。

 投球割合はフォーシーム=38.2%(42球)、カーブ=28.2%(31球)、スプリット=18.2%(20球)、カットボール=9.1%(10球)、シンカー=6.4%(7球)をマーク。与四球2が示すように抜群のコントロールで効果的にストライクゾーンに投げ分けられている点を主張した。

 ドジャースは9回に守護神のタナー・スコットが被弾し、山本の今季6勝目が土壇場で消える悪い流れだったが、エースの好投になんとか報いようとチーム一丸で延長サヨナラ勝ちにつなげた。今季6勝目はお預けとなったが、山本が強打のダイヤモンドバックス打線に付け入る隙を与えなかった事実は確かである。

構成●THE DIGEST編集部

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