昨季サイ・ヤング賞左腕のタリク・スクーバル(デトロイト・タイガース)は現地5月25日の本拠地クリーブランド・ガーディアンズ戦で自身初の完封勝利を手にした。要した球数はわずか94球。MLB公式サイトによると、マダックス(投球数100球未満での完封勝利)で13奪三振を記録したのは、史上初の快挙だという。
【動画】自己最速165キロのウィニングショットでMLB史上初"13Kマダックス"を達成した瞬間 「あまりにも騒がしすぎて、ピッチコム(投手と捕手の情報共有機器)の音が聞こえなかったよ」と9回2死カウント0-2からのスタジアムの異様な盛り上がりを振り返ったスクーバル。その後投じた時速102.6マイル(約165キロ)のファストボールはガブリエル・アリアスのバットに触れることなく捕手のミットに収まった。
このスクーバルが投げた165キロの剛速球は、スタットキャストが導入された2015年以降でタイガース投手として最速。さらに2008年以降で見ると、①先発投手による最速の三振球、②先発投手の9回以降での最速球でもある。以前の記録は、同じく当時タイガース所属のジャスティン・バーランダーが2009年7月に記録した101.3マイル(約163.0km)だったという。
AJ・ヒンチ監督はスクーバルについて、「彼が全力で投げる時、その可能性は無限大だ」と称賛。「投球数は許容範囲内だった。今の球界では投手の起用がより慎重になり、投球数や投球イニングは減少している。しかし、時にはエースの出番というものがある。彼をマウンドに残すのは簡単な決断だった」とスクーバルにキャリア初の9イニング登板を巻かせた背景を語った。
9回のマウンドに姿を現した時、3万7千人を超える観客からの大声援を受け、「正直、イニング開始前には少し涙が出そうだった」と告白したスクーバル。「自分のなかで『12歳の自分だったら、こんな機会が来るなんて信じられないだろうな』と思った。ファンがこんな風に応援してくれて、あの瞬間に立てるなんて」と当時の心境を明かした。
敵将スティーブン・ボート監督からも「球界最高の投手であり、今日はそれを証明した」と手放しで絶賛されたスクーバル。今回の登板で個人、チームともに勝利数でMLBトップタイに浮上するなど、今季の好調を象徴するかのような1日となった。
構成●THE DIGEST編集部
【記事】「驚異的すぎて信じられない」本塁打量産の大谷翔平、MLB公式が50試合時点の成績を比較「MVPの軌道を描いている」米ファン驚愕
【動画】自己最速165キロのウィニングショットでMLB史上初"13Kマダックス"を達成した瞬間 「あまりにも騒がしすぎて、ピッチコム(投手と捕手の情報共有機器)の音が聞こえなかったよ」と9回2死カウント0-2からのスタジアムの異様な盛り上がりを振り返ったスクーバル。その後投じた時速102.6マイル(約165キロ)のファストボールはガブリエル・アリアスのバットに触れることなく捕手のミットに収まった。
このスクーバルが投げた165キロの剛速球は、スタットキャストが導入された2015年以降でタイガース投手として最速。さらに2008年以降で見ると、①先発投手による最速の三振球、②先発投手の9回以降での最速球でもある。以前の記録は、同じく当時タイガース所属のジャスティン・バーランダーが2009年7月に記録した101.3マイル(約163.0km)だったという。
AJ・ヒンチ監督はスクーバルについて、「彼が全力で投げる時、その可能性は無限大だ」と称賛。「投球数は許容範囲内だった。今の球界では投手の起用がより慎重になり、投球数や投球イニングは減少している。しかし、時にはエースの出番というものがある。彼をマウンドに残すのは簡単な決断だった」とスクーバルにキャリア初の9イニング登板を巻かせた背景を語った。
9回のマウンドに姿を現した時、3万7千人を超える観客からの大声援を受け、「正直、イニング開始前には少し涙が出そうだった」と告白したスクーバル。「自分のなかで『12歳の自分だったら、こんな機会が来るなんて信じられないだろうな』と思った。ファンがこんな風に応援してくれて、あの瞬間に立てるなんて」と当時の心境を明かした。
敵将スティーブン・ボート監督からも「球界最高の投手であり、今日はそれを証明した」と手放しで絶賛されたスクーバル。今回の登板で個人、チームともに勝利数でMLBトップタイに浮上するなど、今季の好調を象徴するかのような1日となった。
構成●THE DIGEST編集部
【記事】「驚異的すぎて信じられない」本塁打量産の大谷翔平、MLB公式が50試合時点の成績を比較「MVPの軌道を描いている」米ファン驚愕