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MLB

レッドソックスで一塁転向を拒否したデバースはなぜ新天地で「どこでも守る」と発言したのか...最後まで払拭できなかったフロントへの不信感<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2025.06.18

晴れやかな表情でジャイアンツ入団会見に臨んだデバース。デビュー戦でいきなり2安打を放った。(C)Getty Images

晴れやかな表情でジャイアンツ入団会見に臨んだデバース。デビュー戦でいきなり2安打を放った。(C)Getty Images

 6月17日(現地)、電撃トレードでレッドソックスからジャイアンツへ移籍したラファエル・デバースが新天地での入団会見に臨んだ。

【動画】デバース、新天地ジャイアンツでのデビュー戦でいきなり会心のタイムリー二塁打を放つ!

 背番号「16」の真新しいユニフォームに身を包んだシルバースラッガー3度受賞のスラッガーは会見で「球団から求められたポジションをどこでも守る」と発言。事実、その後の守備練習では本職の三塁ではなく一塁でノックを受けた。

 デバースの発言に違和感を覚えたレッドソックスファンは少なくないだろう。というのも、今回のトレードに至る前、デバースはレッドソックスから打診された一塁転向案を拒否していたからだ。「それなら最初から一塁コンバートを受け入れてくれればトレードもなかったのに......」。そう思うファンがいてもおかしくない。

 23年に11年3億1500万ドルの大型契約を交わしたデバースは、名実ともにレッドソックスの「顔」だった。しかし、地元メディア『MassLive』のクリス・コーティロ記者によれば、球団は昨オフ、デバースと同じ三塁手のノーラン・アレナード(カーディナルス)やアレックス・ブレグマンの獲得を画策。それでいて、デバースには正三塁手の座を確約し、「アレナードやブレグマン獲得の噂は魔ディアが騒ぎ立てているだけ」と説明していたという。
 それだけに、デバースにとってキャンプイン直後のブレグマン入団はまさに青天の霹靂だった。おかげで長年慣れ親しんだ三塁からDHへ追われることにもなり、フロントの姿勢に不信感を抱いた。

 5月上旬に一塁手のトリストン・カサスがシーズン終了の重傷を負った直後、球団から一塁転向を打診された際も、デバースは「一時的な措置ではなく、今後も一塁起用を確約するなら」という条件でコンバートに応じるつもりだった、と地元紙『ボストン・グローブ』のピート・アイブラハム記者は報じている。だが、ここでも球団はデバースとの関係修復のチャンスをみすみす逃してしまった。

 一連の報道が事実ならば、コンバートをめぐるデバースの頑なにも見えた姿勢は、レッドソックスの不誠実な対応に原因があったことになる。また、ジャイアンツ移籍後の「どこでも守る」発言も説明がつく。

 真相がどうであれ、覆水盆に返らず。18年のワールドシリーズ優勝に貢献し、宿敵ヤンキースにも絶大な強さを発揮した生え抜きスラッガーは、最高に後味の悪い形でボストンを去ってしまった。

構成●SLUGGER編集部

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