６月後半の戦いで名門球団が苦しんでいる。

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　ニューヨーク・ヤンキースは現地時間６月20日、ヤンキー・スタジアムでボルティモア・オリオールズに３対５で敗れた。１週間前のボストン・レッドソックス３連戦、続くロサンゼルス・エンジェルス４連戦で６連敗を喫し、前日にようやく白星を掴んでいたものの、連勝とはならなかった。現在も地区首位の座を守るヤンキースだが、ここ３カードで７試合に敗れており(６月20日現在)、夏場を迎え“失速”と評する声も囁かれるほどだ。

  　そして、同じ都市を拠点とする、ニューヨーク・メッツも同じように勝てない日が続いている。６月20日のフィラデルフィア・フィリーズ戦に２-10で大敗し、こちらは連敗が８まで伸びた。現地21日の11-４での勝利でようやく連敗を脱したが、長い連敗は奇しくもヤンキースと同じく６月13日から始まった格好だ。

　この不振が続く２チームの奇妙な状況に、米国メディア『CLUTCHPOINTS』も関心を寄せる。６月19日に行なわれたゲームで、ヤンキース、メッツとも６連敗を喫したことを受け特集記事を配信。両球団にまつわる、ある記録をフォーカスしている。

　同メディアは、両球団の連敗について、「ヤンキースにとって、連敗がわずかな救いかもしれないのは、同じニューヨークに本拠を置くメッツも同様に不振に陥っていることだ」とやや皮肉ともとれる記述とともに、「ここ最近の１週間で、両チームはある意味“歴史的”な不名誉を記録している」などと綴っている。

　その上で、「メッツとヤンキースが揃って５連敗以上のスランプに同時に陥ったのは、1996年８月以来」と説明。およそ30年ぶりの現象であると伝えながら、両球団の因縁にも言及。「この２チームは、今オフシーズンにおいてMLB最大の話題を生んだと言える。フアン・ソトがFAでヤンキースからメッツへ移籍し、数か月前にヤンキースをワールドシリーズへ導いた立役者が“ブロンクスからクイーンズ”へと活躍の場を移したのだ」と球界屈指のスターをめぐるエピソードを回想している。

　また同メディアは、移籍で注目されたソトは本調子となってきたと評しながらも、「メッツは完全に調子を崩しており、ナ・リーグ東地区でのリードを急速に失いつつある」と指摘。またヤンキースに対しても、「楽観できる状況にはない」として、それぞれの現状を危惧している。

　さまざまな歴史からライバル関係に置かれるヤンキースとメッツ。前半戦も残りわずかとなる中で、ふたたび勢いに乗ることができるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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